カードローンに時効はある?|成立条件や返済しなかった際のリスクまで徹底解説

「カードローンでの借入が返済できなさそう…」

「カードローンには時刻がある?延滞したらどうなってしまうんだろう…」

このように悩んでいる人はいませんか?

もし、カードローンを返済せずに時効を待とうと考えている場合は、知っておかなければならない事があります。

また、カードローンの時効の成立条件や、返済しなかった際のリスクについても気になりませんか?

今回は、カードローンの時効についてと、成立条件や返済しなかった際のリスクをご紹介します。

本記事を最後までお読みいただき、いざという時にお役立ていただければ幸いです。

カードローンに時効はある?

初めに、カードローンの時効について紹介します。

カードローンも借金の1種ですので、当然のことながら「時効」というものが適用されます。

そもそも時効とは?

そもそも時効は何でしょうか?

時効とは、特定の状態が一定期間続いた場合にその状態が続いていることを尊重し権利の取得や喪失の効果をもたせるという法律上の制度です。

簡単に言いますと、時効とは、お金を貸した人(債権者)がお金を借りた人(債務者)に「お金を返してもらう権利」が消滅する制度のことです。

債権者による請求などがないまま一定期間が経過すると、その権利は消滅します。

銀行や消費者金融、カード会社からの借金をはじめとする一般的な債務はもちろん、税金にも時効があります。

時効が完成することで、債権者に借金を回収する権利が無くなるんだね。

しかし、一般の人が消費者金融などの金融機関から時効を獲得するためには、条件をクリアしなければならないうえ、時効にはデメリットも存在します。

カードローンの時効は3つの条件で成立

カードローンの時効が成立するには、3つの条件があります。

時効は「5年や10年経過したら成立する」訳ではありません。

そこで、具体的にどのような条件を満たした時なのか、確認していきましょう。

一つずつ紹介していきます。

返済期限から5年もしくは10年経過していること

2020年4月に民法が改正し、消滅時効の期間が変更となりました。

契約時期によっては旧民法が適用される場合もあります。

2020年3月31日以前の借金の場合

民法が改正される前の2020年3月31日以前に借りた借金に関しては、旧民法が適用されます。

旧民法では、貸主か借主のいずれかが商法上の商人であれば5年、どちらも商人でない場合には10年で時効となります。

貸金業者、銀行からの借入は商人からとなるため5年で時効となります。

2020年3月31日以降の借金の場合

民法改正後は、「債権者が権利を行使できると知った時から5年」もしくは「権利を行使できる時から10年」のどちらか早い方で消滅時効となります。

そのため、民法改正前よりも結果的に時効までの期間が短くなりました。

時効援用の手続き

時効の完成によって利益を受ける者(債務者)が時効の成立を主張してはじめて時効が成立します。

これが時効の援用」です。

民法145条には時効の援用について、以下のように定められています。

「第145条:時効は、当事者(消滅時効にあっては、保証人、物上保証人、第三取得者その他権利の消滅について正当な利益を有する者を含む。)が援用しなければ、裁判所がこれによって裁判をすることができない。」出典:民法第145条

借金の時効期間が過ぎたら、時効の援用の手続きが可能です。

時効の援用は、「配達証明書付きの内容証明郵便」を貸主に送ることで行います。

内容証明郵便とは

内容証明郵便は、郵便局を利用して書面を送付する際の手法の1つです。

郵便局を使って書類を発送するさいに「いつ、どのような文書が誰から誰に送られたか」を郵便局が公的に証明することができます。

時効の更新事由がないことの確認

時効期間である5年間は、時効の更新事由がないことが条件です。

時効の更新とは、次のような出来事を指します。

1円でも借金の返済をした
口頭や書面で借金の存在を認める言動をした
クレジットカード会社から裁判上の請求をされた

上記のような事があると時効期間はリセットされてしまいます。

そのため、またゼロからのカウントになります。

時効に失敗するケースで多いのが債務の承認をしてしまうことです。

たとえ1円でも返済をすると、原則として借金を認めたことになります(例外はあります)。

また、書面に署名することはもちろんですが、電話などで口頭で「返済を待ってほしい」と伝えるだけでも債務の承認とみなされます。

また、カードローン会社から裁判上の請求をされた場合も時効が更新されます。

裁判上の請求とは、カードローン会社から直接届く督促状や催告書ではなく、裁判所からの訴状や支払督促などのことです。

取引履歴の開示請求をしただけでは時効の更新にはならないので、カードローン会社に取引履歴の開示請求をして時効期間の経過状況を確認することは可能です。

ただし情報開示請求をしたことでカードローン会社に認識され裁判上の請求を促しかねないなどのリスクもあります。

時効期間の確認は専門家のアドバイスを得ながら進めるようにしましょう。

カードローンを返済をしないとリスクはある?

ここまでは、カードローンの時効についてと、成立条件についてご紹介しました。

そしてここからは、カードローンを返済しなかった際のリスクについてご説明します。

カードローンが返済できない場合、不安になってしまいますよね。

では、カードローンを返済しなかった際、リスクはあるのでしょうか?

リスク1:時効援用した会社のカードは利用できなくなる

時効の援用が成功したとしても、その会社のクレジットカードは利用できなくなります。

時効の援用をすると、しばらくして信用情報機関から事故情報は削除されるので、新しくクレジットカードを作ることは可能になります。

しかし時効の援用をした会社では、信用情報とは別に社内独自に管理された顧客情報が削除されずに残されます。

そのため、信用情報機関から事故情報は削除されたとしても時効援用した会社のカードは利用できなくなるのです。

リスク2:ブラックリスト状態が続く

時効期間の進行中にブラックリスト入りすることは避けられません。

ブラックリストというのは俗称で、正確には信用情報機関に事故情報が登録されることを言います。

信用情報とはクレジットカードや借金の支払能力を調査するために金融業者が利用する個人情報のことです。

支払能力が問題視される行為があると事故情報が登録されます。

借金の長期滞納も事故情報の一つで、2カ月間滞納を続けるとブラックリスト入りします。

ブラックリスト入りすると、クレジットカードやローンなどが利用できなくなります。

時効が成立するまでに必要な5年間の大半の期間はブラックリスト状態となることは覚悟しましょう。

リスク3:裁判を起こされると時効は延長する

カードローンの運営会社は、債務者への督促のためにアクションを起こします。

これを「催告」と呼びます。

催告で代表的なものは「裁判上の請求」です。

消費者金融や銀行が裁判所へ支払督促の申し立てや調停の申し立てを行うことで、時効のカウントは中断します。

時効の中断とは、カウントの途中でストップするという意味ではありません。

裁判の判決が出るなど中断された状態が解消された場合は、0からカウントが再開されることになります。

あと1日で時効が成立する場合であっても、中断された場合はゼロからの再スタートです。

なお、裁判所からの訴状を債務者が受け取ったかどうかは関係ありません。

裁判所が訴状を送付した時点で訴状を債務者に届けたことになります。

つまり、本人が知らないところで裁判が起こされ、時効が中断していたというケースが発生するのです。

リスク4:強制執行によって財産が差し押さえられる

裁判で判決が出るなどして債権者に債務名義を取得された後も、カードローンの返済を延滞したまま放置していると、債権者から差押に及ぶ可能性があります。

差押に及ぶと、給与や預貯金、不動産などの資産を強制的に回収されてしまいます。

また債権者から差押されてしまったあとは、その資産を取り戻すことはできません。

差押えが可能な財産

動産…自動車など
不動産…自宅の土地建物など
債権…給料(会社に対する給与債権)、預貯金(銀行に対する預金債権)など

リスク5:時効援用の失敗後には増加した借金が残ってしまう

時効の援用に失敗すると、元の金額よりも大幅に増えた借金が残ることになります。

借金の返済は、借りた元金に加えて利息がありますが、滞納をするとさらに遅延損害金が上乗せされます。

クレジットカードの遅延損害金の金利は、ショッピングの場合は14.6%、キャッシングの場合は20.0%と高く設定されているのが一般的で、日割計算で加算されていきます。

時効を狙うということは、滞納を続けた日数分の遅延損害金が発生することであり、時効援用に失敗すると、元金と利息に加えて積み重なった遅延損害金も支払わなければなりません。

番外編:遅延損害金とは?

そもそも、遅延損害金をご存じでしょうか?

遅延損害金について検索してみると、以下の通り記述されていました。

定められた期日までに支払わなかった場合、相手方に対し損害賠償として支払わなければならない金額のこと。遅延損害金の利率は、利息制限法によって10万円未満の場合は29.2%、10万円以上100万円未満の場合は26.28%、100万円以上の場合は21.9%と制限されている。出典:webio辞書

簡単に言いますと、遅延損害金は、返済の期日を過ぎてしまった場合に上乗せされてしまうお金です。

計算方法

「残高×遅延損害金年率÷365日×経過日数」

また、遅延損害金は概ね14~20%までの間で、各カードローンによってそれぞれ規定されています。

きちんと確認をしておきましょう。カード会社によって遅延損害金利率はバラバラです。

リスク6:連帯保証人・保証人が借金を負う

債務者本人が借金を返済しない場合、連帯保証人・保証人が返済義務を負うこととなります。

家族や友人に連帯保証人・保証人になってもらっている方がほとんどでしょう。

返済しないことによって、家族や友人に大きな負担をかけることとなってしまいます。

リスク7:職場や周りにバレてしまうことも

借り入れた分を返済しない期間が続き、期日を過ぎて返済の要求に対して応じない場合は、督促状が自宅に届き始めます。

基本的に債務者の自宅を訪問することや、電話をするといった取り立ては禁止されていますが、連絡が取れない場合は正当な理由があるとして催促が許されるのです。

あなた自身の信頼にもつながってしまう恐れがあります。

他にもリスクはたくさん存在します。

カードローンにおけるリスクデメリットといわれるものは、自己管理に起因するものが多くあります。

ですから、借入金額を正確に把握し、無理のない返済方法をとっておけば、それらのリスクは回避することができます。

借入れるときから返済を考えておくことが重要ですが、借入残高を正確に知っておき、無理のない範囲で効率良く返済していくようにすれば、リスクよりもメリットのほうが大きくなるはずです。

通知サービスやシミュレーションツールなども使って、カードローンを賢く便利に活用してください。

カードローンの返済が時効になっているか確認する方法

それでは、いったいどうしたらカードローンの返済が時効になっているのか?

カードローンに悩んでいる方は、とても気になるところですよね。

それでは、一つずつ確認する方法を教えます。

最後に返済した日から5年

最後に返済した日とは、消費者金融やクレジットカード会社、銀行などの債権者に最後に返済した日を指します。

時効は、「最終返済日の次の日」が起算点となりますので、最終返済日が判明すれば、時効が完成しているかを確認することができます。

また、時効は、以下の2つのうち早いほうの期間を指します。

①債権者が権利を行使できることを知った時から5年

債権者が、「請求する時期が来た」と認識した時を起算点とします。

その時点から5年間経過したタイミングで時効が成立します。

➁権利を行使することができる時から10年間

債権者が「請求するべきこと」を知らなくとも、債務者が弁済期(債務を支払わなければならない期限)から10年が経過すると、時効が成立します。

通常は、弁済期がきたら「請求する時期が来た」とわかるので、弁済期の到来の次の日から5年経過したときに時効が成立します。

信用情報機関に開示請求をする

時効を確認する手段として、信用情報機関に開示請求をするという方法があります。

信用情報機関には契約日や返済履歴、延滞日、事故情報などあらゆるデータが記載されており、最終返済日についても確認が可能です。

確認する際の注意

債務の承認

時効は「債務の承認」によっても時効は中断されます。

債務の承認とは、借主が「自分に債務が存在する」ことを認めることです。

例えば、わずかな金額であっても返済をすると債務を認めたことになります。

カードローン会社から「督促をストップするから、わずかでも支払ってほしい」と言われて応じれば、時効はそこで中断されるのです。

カードローン会社からの電話に出て「お金は用意するから待ってほしい」などと交渉することも債務の承認になります。

借金の減額交渉をした事実がある場合も同様です。

このような債務の承認があった場合、時効の援用の手続きを行うことはできません。

また、裁判所から「支払督促」といった通知が届いている場合は、先に裁判所への対応をする必要があります。

ただし、裁判所からの通知があった場合は借金の時効が延長し、支払督促が確定した日から10年待つ必要があります。

カードローン会社の中には、消滅時効が成立する期間が過ぎても支払督促の申し立てをしてくることがあります。

対応が必要だからといって自分自身の判断だけで対応すると、それが債務の承認とみなされる場合があるため、注意が必要です。

借金の時効援用が信用情報に残ると、ローンの審査に落ちる可能性も

信用情報は国から指定を受けた機関(JICC、CIC、KSC)に登録されている、個人のローン、クレジット等の利用記録です。

借金の申し込みや返済状況等がすべて記録されているため、信用情報を見ると各個人の信用力がわかります。

それに伴い、ローンを申込んだ会社に『延滞』の情報を見られてしまうと、『自分の会社にも返済してくれないのでは』と思われてしまいかねません。

そのため、審査に落ちてしまう可能性が高くなるのです。

カードローン時効についてのまとめ

いかがでしたでしょうか?

本記事では、カードローンの時効の有無、成立条件や返済しなかった際のリスクなどについて解説してきました。

時効はあるものの、成立させるまでにはさまざまな条件が伴います。

また、カードローンを返済しなかった際、失敗してしまった際にはリスクを強いることになります。

安易に「時効を待てばいい」と思って考えずにさまざまな視点から考察し、最善策を尽くしましょう。

また、返済期日に返せなさそう、ということが分かった段階で、消費者金融に連絡を入れましょう。

消費者金融では、どうしても返済が難しいときには利息のみの返済など、対応を受け付けていることがあります。

返済できないということを連絡するのはなかなか勇気がいります。

それでも、そのまま放置して、アコムやプロミスなどの金融機関で借り逃げしようとしても何のメリットもありません。

必ず自分でできるだけ早い段階で連絡を入れるほうがよいのです。

この記事がカードローンの時効について悩んでいる人、時効援用を検討している方の参考になれば幸いです。