2022年11月30日17時、日本の仮想通貨取引所である「サクラエクスチェンジビットコイン」が海外の大手取引所「バイナンス」によって買収されたことが明らかになりました。
◆お知らせ◆
2022年11月30日(水)開催の株主総会において、当社株主の変更および役員の変更を決議いたしました。
これに伴い、2022年11月30日(水)より新経営体制へ移行することをお知らせいたします。
当社お知らせへ詳細を掲載しておりますのでご確認ください。https://t.co/MHgLcN5Phk— 株式会社サクラエクスチェンジビットコイン (@SEBC_Inc) November 30, 2022
当社の発行済み株式のすべてを、Binance (AP) Holdings Limitedへ譲渡いたしました。
出典:サクラエクスチェンジビットコイン公式サイト
株式会社サクラエクスチェンジビットコインの株式全てをバイナンスの運営元へ譲渡したことから、サクラエクスチェンジはバイナンスの100%子会社になります。
サクラエクスチェンジビットコインとは
サクラエクスチェンジビットコインは2017年から日本国内で暗号資産交換業を行っている会社です。
CoincheckやbitFlyerほど大手ではないものの、一定数のユーザーを抱える新興取引所でした。
2022年4月には株式会社カカオピッコマへ過半数の株式を譲渡しており、カカオピッコマが親会社という形になっていました。
11月30日時点でサクラエクスチェンジビットコインが取り扱っている銘柄は以下の11種類です。
- BTC
- ETH
- BCH
- XRP
- LTC
- ETC
- XEM
- MONA
- ADA
- XYM
- COT
バイナンスによるサクラエクスチェンジビットコインの買収
2022年11月30日の17時、サクラエクスチェンジビットコインの公式ツイッター上でバイナンスによる買収が発表されました。
これにより、バイナンスはサクラエクスチェンジビットコインを完全子会社化し、日本市場への進出を始めると見られています。
このことに際して、バイナンスは以下のようなことを発表しており、日本市場が仮想通貨で主導的な役割を担うことを目指しているようです。
「SEBCを通じて日本の規制に準じたサービスを提供することで、バイナンスは仮想通貨の責任あるグローバルな環境をサポートしていく」
「規制当局と積極的に協力し、コンプライアンスを遵守した形で取引所を発展させていく」出典:バイナンス公式ブログ
バイナンスの日本進出
バイナンスはグローバル化にあたって、これまでにすでに11の国で規制当局のライセンスを確保しています。
今回のライセンス取得は、東アジア地域で初めてのライセンス取得となり、業界の変動が日本にも伝播してくると捉えられるでしょう。
バイナンスはサクラエクスチェンジビットコインの買収によりライセンスを取得したことで、金融庁の規制対象企業として日本市場に参入すると見られています。
バイナンスは過去にも日本国内の暗号資産交換業者と協業の計画を進めていたり、日本国内で暗号資産交換業者として金融庁からの認可を取ろうとしたりしていました。
ただ、今回はすでに金融庁から認可を受けている「サクラエクスチェンジビットコイン」を買収したことから、早急に日本市場へ進出したいという意図が見えます。
バイナンスの既存ユーザーはどうするべき?
バイナンスの発表によれば、既存ユーザーはバイナンスのサービスをそのまま利用可能とのことです。
ただ、FTXが日本へ参入した際はユーザー側での乗り換えが必要だったため、今回どのような流れで国内取引所としてのサービスが使えるようになるかは続報を待ちたいところ。
「サクラエクスチェンジビットコイン」がたとえば「バイナンス Japan」などになった場合、日本人は元々のバイナンスサービスからは締め出される可能性もあります。
【参考記事】