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日本政策金融公庫の融資を解説!融資までの期間や流れ、必要書類とは?

日本政策金融公庫の融資を解説

創業を検討中ですが、自己資金だけではお金が足りそうにありません……。

お金を借りることに抵抗があるのですが、安心して借り入れできる機関はありますか……?

事業がどうなるかわからないため、低金利で借り入れできる機関があれば嬉しいです……。

こんな風に、創業などにおける資金調達に悩んでいる方は多いでしょう。

そんな方には、日本政策金融公庫の利用がおすすめです。

政府が100%出資している公的金融機関のため安心感があり、低金利で融資を受けられます。

この記事では融資を受けたい方や事業者向けに、日本金融公庫の融資に関してメリットや契約の流れ、必要書類などを解説していきます。

これから融資を受けたい場合は、必見です!

日本政策金融公庫の融資は…
  •  民間の金融機関で融資を受けられない場合も、日本政策金融公庫なら利用しやすい
  • 日本政策金融公庫は政府系の金融機関のため、低金利で融資を受けられる
  • フリーランスや個人事業主も日本政策金融公庫の融資に申し込める
  • 日本政策金融公庫の審査で確認されることは、経営計画や自己資金の有無など
  • 公共料金や携帯電話代金の支払いに未納がある場合、日本政策金融公庫の融資を受けられない可能性がある
  • 日本政策金融公庫に審査落ちした場合は、半年後に再チャレンジできる

日本政策金融公庫とは分かりやすく言うとどんな機関?

「銀行よりも融資を受けやすい機関として、日本政策金融公庫があると聞きました……!」

「一体どんな機関なのでしょうか……?特徴など詳しく知りたい!」

このように、これから融資を受けようと検討している事業者の中には、日本政策金融公庫という機関名を聞いたことがある方は多いでしょう。

日本政策金融公庫とは
日本政策金融公庫とは分かりやすく言うと、政府系の金融機関です。

2008年に作られた機関で、中小企業や零細企業などの融資に積極的に対応しています。

また、起業段階の融資にも積極的に対応するなど、銀行との取引が難しい事業者が利用しやすい機関だと言えるでしょう。

日本政策金融公庫を分かりやすく言うと
政府系の金融機関で、中小企業や零細企業、創業時の融資などに対応している。

なお同機関の融資制度は、事業分野が3つに分類されています。

その分類に当てはまるのかによっても利用できる制度が異なります。

これから資金調達を検討中の事業者は、自身がどの分類に当てはまるのか下記で探してみましょう。

融資 経営支援サービス その他
国民生活事業
(個人事業主、フリーランス)
平均融資残高1,008万円
無担保融資割合90%超
経営アドバイス
創業サポート
セミナー開催
教育ローン
中小企業事業
(中小企業)
平均融資残高134百万円
期間5年超が融資の約8割
経営アドバイス
マッチング
経営情報
農林水産事業
(農林漁業、国産農林水産物)
農林水産業向け融資
食品産業向け融資
セーフティーネット
経営相談サービス
情報提供
アグリフードEXPO

日本政策金融公庫で融資を受けるメリットとは?

「どんな機関なのかよくわかりました……!」

「政府が100%出資している金融機関ということで、安心感がありますね……。」

「そんな日本政策金融公庫を利用するメリットについて教えてください……。」

ここからは日本政策金融公庫で融資を受けるメリットについてお伝えしていきます。

銀行の融資に通らなそうな事業者や、創業を考えている方はぜひ目を通してみてください。

1.創業段階でも申し込みやすい

日本政策金融公庫を利用する大きなメリットとして、銀行融資に受かりにくい事業者でも利用しやすいという側面があります。

貸し倒れリスクを少しでも減らしたい銀行では難しい創業融資でも、同機関であれば申し込みやすくなっています。

創業段階でも融資に申し込みやすいという点は、同機関を利用するメリットだと言えるでしょう。

具体的には新創業融資制度という仕組みで、下記の条件のうちどちらかに当てはまれば申し込めます。

新創業融資制度に申し込める条件

事業を開始してからの年数

  • 新たに事業を始める
  • 事業を開始してから税務申告を2期終えていない

自己資金

これから創業する場合や税務申告を1期終えていない場合は、10分の1以上の自己資金がある。

現在就業している事業と同じ業種や、産業競争力強化法に定める認定特定創業支援等事業に該当する場合は、自己資金の条件が適用されない。

事業年数や自己資金の条件をクリアしていれば、創業段階でも申し込み可能です。

なお新創業融資制度を利用する場合に許可される資金の使い道は、事業に関連する設備資金や運転資金に限定されています。

なお融資限度額は3,000万円までに定められている点に、注意が必要です。

このような特徴のある同制度は、担保や保証人が原則不要で利用できます。

つまり経営者自身に責任が及ばないため、申し込みへのハードルが下げられているのです。

2.金利が低い

二つ目のメリットに、金利が低いという特徴があります。

銀行で融資を受けられない事業者を支援するための機関であるため、金利が低めに設定されているのです。

民間の銀行などで融資を受ける際の金利相場は一般的に、実質年率3.0%程度だといわれています。

それに比べて日本政策金融公庫の場合、金利相場が実質年率2.41%から2.80%程度です。

実質年率からも、金利が低いことがよく分かります。

そのようなメリットのある同機関ですが、借り換えはできません。

銀行から同機関への借り換えを検討していた事業者は、注意しましょう。

3.銀行よりも融資実行までの流れが簡易的

三つ目のメリットとして、銀行よりも融資実行までの流れが簡易的ということがいえます。

銀行から融資を受ける方法は二通りあります。

銀行から融資を受ける2つの方法
  1. プロパー融資
  2. 保証付融資

1つ目のプロパー融資とは、銀行から直接借り入れする融資です。

間に第三者を挟まない分、金利が安くなり、手続きに要する期間も短くなります。

その分、業績が好調で信用のある事業者しか審査に通らないなど、審査の難易度が高めです。

2つ目の保証付融資とは、信用保証協会を介して銀行融資を受ける方法です。

間に信用保証協会を挟む分、審査に通りやすくなるものの、審査に時間がかかるというデメリットがあります。

このように、どちらを利用するにしても銀行融資の場合、融資実行までに時間がかかるのです。

しかし、日本政策金融公庫の融資であれば、間に信用保証協会を挟む必要がありません。

審査を何度も受ける必要がないため、融資実行までの流れが簡易的になっているのです。

銀行融資に通る自信のない事業者はもちろん、複雑な手続きを嫌う事業者にも、同機関で審査を受けることをおすすめします。

4.返済期間が長めに設定されている

四つ目のメリットとして、返済期間が長めに設定されているということがいえます。

返済期間が短ければ短いほど、一ヶ月あたりの返済額も大きくなります。

そのため創業時など、金銭的に余裕のないときは返済期間が長めに設定されている方が、日々の生活を圧迫しないでしょう。

しかし、返済期間が長ければその分、金利の利息が増えるため返済総額は大きくなりがちです。

少しずつ返済したいのか、それとも短期間でまとめて返済して返済総額を抑えたいのかは、事業者によっても異なるでしょう。

どちらのパターンが自社にとって最適なのか、検討してみてください。

日本政策金融公庫で融資を受けるデメリットとは?

「他と比較すると金利が低いというのは大きなメリットですね……!」

「銀行よりも融資を受けやすい機関だということがわかりました……!」

「メリットが多いように思えますが、やはりデメリットもあるのでしょうか……?」

金利が低く銀行よりも融資を受けやすいなどメリットの多い日本政策金融公庫ですが、デメリットも存在します。

ここからは3つのデメリットについて解説していきます。

メリットだけでなく、デメリットについても踏まえた上で利用を検討しましょう。

1.融資までの期間が長い

デメリットの一つ目は、融資までの期間が長いということです。

先ほど銀行融資と比較すると手続きが簡易的だとお伝えしましたが、ファクタリングやビジネスローンなど他の資金調達手段と比較すると、融資までの期間が長くなっています。

どの融資制度を利用したいのかということや、申し込む事業者によっても異なるものの、審査だけで2週間前後の時間を要するでしょう。

そのため融資実行までに早くとも1ヶ月、遅ければ1ヶ月半以上かかることもあるはずです。

このようなデメリットがあるため、急いで資金を調達しなければならない場合に使いやすい制度とは言えません。

しかし、多少時間がかかっても低金利でお金を借りたい事業者には最適な融資だといえるでしょう。

2.繰り上げ返済ができない

二つ目のデメリットとして、中小企業事業の融資制度に該当する場合、繰上げ返済ができないということが挙げられます。

なるべく早いうちに返済したい事業者にとって、繰り上げ返済ができないというのは大きなデメリットとなり得るでしょう。

少しでも早く返済したい事業者は、担当者にその旨を伝えてみましょう。

どの融資制度を利用するのか担当者と話し合いながら決定するため、早期返済したい旨を伝えれば、通常よりも返済期間の短い制度を探してもらえる可能性があります。

3.支店や担当者を選べない

三つ目のデメリットとして、支店や担当者を選べないということがあります。

全国各地に店舗を構えている日本政策金融公庫ですが、融資に申し込んだ事業者が好きな支店や担当者を選べないというのは大きなデメリットになる可能性があるでしょう。

なお納税している住所の情報をもとに、支店が決定されます。

日本政策金融公庫の融資実行までの流れや必要書類を解説

「融資実行までには時間がかかるとみておいた方が良さそうですね……。」

「繰り上げ返済ができないということも頭の片隅に入れておきます……。」

「実際にどんな流れで融資実行となるのか知りたいです。用意しておいた方がいい必要書類についても教えてください……!」

ここからは、日本政策金融公庫を利用した際の融資実行までの流れや、必要書類を解説していきます。

これから融資を受けたい事業者は、事前に流れや必要書類を確認しておくことで、スムーズに審査を受けられるでしょう。

日本政策金融公庫の融資実行までの流れ

日本政策金融公庫で融資を受ける際には、一つずつ手続きをこなさなければなりません。

手続きに関しては、自分で行う方法と認定支援機関を利用して手続きする方法の二通りあります。

ここでは融資実行までの流れをそれぞれの場合で解説していきます。

どちらの手続き方法が自社に最適なのか、読み比べてみてください。

自分で融資の手続きをする場合

まずは自分で融資の手続きをする場合について解説していきます。

STEP.1
窓口に相談する
近隣の店舗に直接来店するか電話などで窓口に相談します。

融資を受けたいことを伝え、具体的な手続きの流れや必要書類、面談などについて教えてもらいましょう。

申し込み前に相談することで、手続きの流れや期間などについてわかるようになります。

STEP.2
申し込む
事前相談の手続きの流れなどについて分かったら、実際に融資に申し込みましょう。

その際申込書は窓口で直接受け取るか、ホームページからダウンロードしてください。

なお申し込み書類の提出に関しては、郵送も可能です。

STEP.3
担当者と面談する
申込書を提出したら、担当者から連絡が入るまでしばらく待ちましょう。

連絡が来たら面談の日程や必要書類についての伝達があるはずです。

なお担当者との面談は1時間から1時間30分程度で終了します。

その際、提出した書類について説明を求められたり、業績について聞かれたりするはずです。

経営者は提出した書類に関して説明を求められた際、きちんと回答できるよう念入りに準備しておきましょう。

STEP.4
融資が決定!
面談の結果、融資実行が決まったら担当者から連絡が入るでしょう。

一般的に、面談から1週間から2週間程度で融資可否について分かるはずです。

万が一、融資に落ちてしまった場合は、次なる手段を検討しなければなりません。

今回のことを無駄にしないためにも、なぜ審査に落ちたのか原因を解明して対策を練りましょう

認定支援機関を利用して手続きをする場合

続いて、認定支援機関を利用して手続きをする場合の流れについても解説していきます。

ここでいう認定支援機関とは、国から認定を受けた個人や企業、士業のことをいいます。

どの認定支援機関を通して手続きするのかによっても流れは異なりますが、一般的には下記の流れで手続きが進むことが多いでしょう。

STEP.1
利用したい認定支援機関に問い合わせる
利用したい認定支援機関に、日本政策金融公庫で融資を受けたい旨を相談しましょう。
STEP.2
担当者と面談する
認定支援機関の担当者と面談します。

その際、手続きを依頼する際の報酬や、サポート内容についてきちんと説明してもらいましょう。

STEP.3
必要書類の提出
認定支援機関を通して、日本政策金融公庫に必要書類を提出します。
STEP.4
日本政策金融公庫の担当者と面談する
続いて、日本政策金融公庫の担当者と面談を行います。

その際、支援機関によっては面談に同行してくれることもあります。

一人で面談に臨むことに不安を感じている場合は、相談の段階で面談に同行してくれるのか聞いておきましょう。

STEP.4
現地調査
日本政策金融公庫の担当者による現地調査が行われます。
STEP.5
融資が決定!
融資の可否について担当者から連絡が入るでしょう。

 

自分で手続きをする場合と比較すると、認定支援機関を利用して手続きする場合の方が、ステップが多い分大変なようにみえるでしょう。

しかし、必要書類の作成や面談同行などさまざまなサポートを受けられるため、スムーズに手続きを進められるはずです。

融資を受けるのが初めての事業者や、手続きに不安のある事業者は、最初から認定支援機関を利用することを検討してみましょう。

日本政策金融公庫で融資が決定した後の流れ

「どのような流れで手続きが進むのかわかりました……!」

「そこで、融資が決定した後の流れについても知りたいです……。」

ここからは、融資が決定した後の流れについてお伝えしていきます。

融資が決定したからといって、待っているだけでお金を振り込んでもらえるわけではありません。

どの事業者も、融資に申し込む前に融資決定後の流れについても把握しておきましょう。

契約に必要な書類とは?

融資が決定したら日本政策金融公庫から書類などが郵送で送られてきます。

契約に必要な書類一覧とは?
  • 包括同意書
  • 借用証書
  • 収入印紙
  • 預金口座振替利用届
  • 団体信用生命保険の申込書

上記の書類に目を通して記載した上で返送しましょう。

なおその際、下記の書類を同封する必要があります。

同封する書類
  •  銀行口座の通帳コピー
  • 印鑑証明書

上記以外に送付を依頼された資料があれば、一緒に送りましょう。

ネット銀行の口座しかない場合は、事前に口座を開設しておく必要があります

該当する場合は手続きを滞りなく終わらせるためにも、早めにネット銀行以外に銀行で口座を開設しておきましょう。

団体信用生命保険とは
同機関から送られてくる団体信用生命保険とは、申込者に万が一のことがあった場合に、返済額を代わりに支払ってくれる保険です。

任意加入となるため、希望者のみ書類に記載した上で返送してください。

ただし、途中から加入できないため、あらかじめ加入する必要があるか検討しておきましょう。

なお必要書類の内容について詳しく知りたい場合は、下記をタップしてご覧ください。

包括同意書

同機関の融資制度を利用するために必要な同意書です。

内容を一読した上で、記入し返信しましょう。

借用証書

申込者本人と連帯保証人が署名・捺印する書類です。

収入印紙

融資額が大きければ大きいほど、収入印紙代も大きくなります。

なお収入印紙を貼る箇所は、借用証書に記載された収入印紙貼付欄です。

その際、割り印を忘れないようにしましょう。

預金口座振替利用届

預金口座振替利用届は、複写式になっています。

口座振替で利用したい銀行の確認印を押印してもらった上で、1枚目を同機関に送付します。

2枚目は口座振替で利用する銀行に渡しましょう。

団体信用生命保険の申込書

先ほどお伝えしたように、申込者に万が一のことがあった際に残された家族や連帯保証人に返済義務が及ばないようにするための保険です。

途中から加入できないため、あらかじめ加入するのか否かよく検討した上で決定しましょう。

融資を受ける資金が振り込まれるまでにかかる目安期間とは?

「それでは必要書類を返送してから何日くらいで、振り込みを確認できるのでしょうか……?」

「審査に時間がかかるだけに、早めに振り込んでいただけると嬉しいのですが……。」

必要書類を返送してから到着後、通常だと3営業日以内に着金を確認できるはずです。

ただし書類に不足や不備があると、3営業日以内で着金を確認できないでしょう。

不備などがあるとどんどん振り込みが遅くなってしまいます。

提出しなければいけない書類関係は不備がないよう、入念に確認しましょう。

返済スケジュールについてきちんと確認しておく

融資が決定した後に日本政策金融公庫から送られてくる書類の中に、返済金額などについて記載された書類が入っているはずです。

少しでも返済が遅れると、信頼を失ってしまいます。

返済遅延などを起こさないように、返済スケジュールに関してもきちんと確認しておきましょう

日本政策金融公庫の融資に落ちたときに考えられる理由とは?

「どんな流れで手続きが進むのかよく分かりました……!」

「保険の加入など、よく検討した上で決定したいと思います……。」

「頑張って対策しても、審査落ちしてしまう事業者はいますか……?」

ここからは、日本政策金融公庫の審査に落ちたときに考えられる理由について解説していきます。

銀行よりも審査のハードルが低いといわれていますが、申し込んだ事業者のうち約40%から50%が審査落ちするなど、対策なしでは審査のハードルが高くなります

一般的に審査落ちする理由は下記でお伝えする5つの特徴に絞られます。

どの事業者も、申し込み前に審査落ちしやすい理由について把握しておきましょう。

そうすることで、万全に準備できるはずです。

1.税金滞納や公共料金の未納がある

審査落ちする一つ目の理由に、税金滞納や公共料金の未納があるということが挙げられます。

上記の中には携帯電話の料金も含まれます。

日本政策金融公庫などは、本来支払うべき料金の支払いが遅れるということは、融資の返済も遅れたり滞ったりするはずと考えるのです。

各種料金に支払いが遅れたり未納があったりすると、自分で自分の首を絞めてしまいます。

どの事業者も、必ず支払い期日までに支払いを済ませましょう

なお一般的には、半年分の支払い履歴が分かる通帳や支払い明細書の提出を求められるといわれています。

これから創業したい方も、融資を受ける半年前からきちんと期日内に支払いを済ませるようにしておいてください。

2.信用情報に傷がついている

審査落ちする二つ目の理由に、信用情報が傷ついているということが挙げられます。

日本政策金融公庫は、申込者の信用情報をCICを通して調査します。

CICとは?
信用情報機関で、2年分の返済状況やクレジットカード、ローンの残高についてまとめています。

申込者が申請しなくても、信用情報に問題があればCICに照会することで、知られてしまうのです。

なお審査落ちしやすくなる条件をまとめると、以下のようになります。

これまでに遅延や自己破産などを経験している方は、参考にしてください。

当てはまると審査落ちしやすくなる条件とは?

審査に不利になりやすくなる条件

  • キャッシングの債務がある
  • 過去2年間のうちに何度か滞納を繰り返している

審査落ちするであろう条件

  • 過去5年のうちに61日以上の滞納があった
  • 過去5年のうちに債務整理している
  • 過去5年のうちに強制解約を受けている
  • 過去10年のうちに自己破産している

上記の条件に当てはまる場合は、審査通過のハードルが上がるでしょう。

ただし、住宅ローンの残高がある場合は、その限りではありません。

住宅ローンの残高があるからといって、必ずしも審査落ちするわけではないのです。

過去5年のうちに何度も滞納があったり、債務整理をしたりしている場合などは、限りなく審査通過する可能性が低くなります

そのような情報は5年間から10年間ほど保管されるため、その間は何度申し込んでも審査に通過することは難しいでしょう。

該当者は、事故情報が消えるまで待たれることをおすすめします。

3.経営計画が雑

審査落ちする三つ目の理由に、経営計画が雑ということが挙げられます。

融資の担当者は経営計画に根拠があるのか、妥当なのかということを重点的に確認しています。

根拠のない経営計画を提出してしまうと、信頼性に欠けると判断され審査落ちしてしまうでしょう。

経営計画では、具体的な数字を出して説明することを求められますが、現状に基づいて達成できる数字を記入しましょう。

融資に通りたいからと、根拠のない数字を記入してしまうと、逆効果になります。

書類の作成に不安を覚える場合は、先ほど紹介した認定支援機関などに相談してみましょう。

融資に詳しい担当者に相談すれば、書類作成をサポートしてもらえるだけでなく、融資担当者が確認するポイントを踏まえた上で、有効な書類を作成してくれるはずです。

4.面談でうまく返答できない

審査落ちする四つ目の理由に、面談でうまく返答できないということが挙げられます。

先ほど融資の流れでもお伝えしたように、自分で申し込む場合も認定支援機関を利用して申し込む場合も、担当者との面談しなければなりません。

面談でみられるポイントは多岐に渡ります。

面談でみられるポイントとは?
  •  申込者が経営計画について具体的に説明できるか
  • 事業内容について説明できるか
  • 融資希望額に具体的な根拠があるか
  • 申込者の人柄は適切か
  • 申込者に事業に対する熱意

上記のポイントについて、くまなく確認されるでしょう。

面談で担当者がみているのは、申込者の人柄や事業に対する熱意だけではありません。

経営計画について数字をもとに説明できるのか、融資希望額に具体的な根拠があるのかといったことも確認されています。

この面談で聞かれたことにうまく返答できなかった場合、残念ながら審査に受かる可能性は低いといえるでしょう。

申込者は事業に対してきちんと説明できるよう、練習しておきましょう。

その際、経営計画など提出した書類の内容を頭に入れた上で、数字を出しながら説明できれば印象が良くなるはずです。

なお、面談で緊張して聞かれていないことや余計なことまで話さないようにしましょう。

担当者は、申込者が信頼できそうな人物かということも確認しています。

5.自己資金がない

審査落ちする五つ目の理由に、自己資金がないということが挙げられます。

そもそも創業資金総額の10分の1に当たる自己資金がなければ、融資に申し込めません。

創業融資に関しては、創業資金総額の10分の1に該当する資金がないと申し込み要件をクリアできないという点に注意しましょう。

なお見せ金を集めて自己資金の要件をクリアされることを防ぐために、日本政策金融公庫は半年分の通帳を提出するよう求めています。

そのため審査を受ける直前に借り入れしたとしても、すぐに見せ金だとバレてしまうでしょう。

自己資金として認められるお金とは?

自己資金として認められるお金が、案外たくさんあります。

人によっては、思ってもみなかったお金が自己資金として認められることもあるでしょう。

下記で、どのようなお金が自己資金として認められるのか確認してみましょう。

自己資金として認められるお金
  •  毎月貯めてきたお金
  • 退職金
  • 資産を売却して得たお金
  • 第三者割当増資
  • みなし自己資金

一般的に銀行などに預けているお金は自己資金として認められます。

しかし預金口座に預けていないタンス預金などは自己資金として認められないことがあるため、注意が必要です。

下記でどのようなお金が自己資金として認められない可能性があるのかお伝えするので、参考にしてください。

自己資金として認められない可能性のあるお金
  • タンス預金
  • 返済しなければならないお金
  • 親からの贈与

人によっては、創業時に親から贈与を受けられることもあるでしょう。

そのような場合は自己資金として認めてもらうためにも、手渡しではなく銀行口座に振り込んでもらえないか確認してください。

口座に振り込んでもらうことで、出所不明のお金とならないため、自己資金として認めてもらえる可能性が上がります。

とはいえ同機関の融資では原則、親からの融資は自己資金として認められないと定められている点に注意が必要でしょう。

自己資金がなくても融資を受けられる例外とは?

どの融資制度を利用するのかによっても異なりますが、場合によっては自己資金がなくても融資を受けられることがあります。

具体的には新創業融資制度の場合、下記に該当すれば自己資金の有無に関わらず審査を受けられます。

条件の内容
  • 今現在勤めている企業で6年以上就業している場合
  • 今現在勤めている企業と同じ業種に、通算6年以上勤めている場合

上記の条件のうちどちらかに当てはまれば、自己資金がなくても審査を受けられるものの、自己資金があった方が好ましいでしょう。

日本政策金融公庫に関してよくある質問

「どんな理由で審査落ちするのかよくわかりました……!」

「とはいえ、審査落ちした場合もう一度申し込めるのでしょうか……?」

こんな風に、審査落ちした後に再チャレンジできるのか気になっている事業者も多いでしょう。

そこでここからは、日本政策金融公庫に関してよくある質問に回答していきます。

審査落ちした後の対処法や、融資に頼らない資金調達手段などについても分かるようになるでしょう。

個人事業主も日本政策金融公庫の融資に申し込める?

個人事業主でも、日本政策金融公庫の融資に申し込めます

その際、記事の冒頭の方でお伝えした国民生活事業に該当します。

なお個人事業主だからといって審査に不利になるということはありません。

事業計画やしっかりしていて、自己資金があれば問題なく審査に通過できるでしょう。

法人なのかそれとも個人事業主なのかという事業形態よりも、事業計画や自己資金の有無の方が肝心です。

審査落ちした後にもう一度申し込める?

一度審査に落ちたとしても、半年経てば再度申し込めます

とはいえ、何の対策も無しに再度審査を受けてもまた同じ結果になってしまうでしょう。

審査落ちした理由を検討した上で、最適な対策をとる必要があります。

再チャレンジする前に、下記の対策をとってみましょう。

再チャレンジ前にとるべき対策
  •  なぜ審査落ちしたのかその原因を解明する
  • 原因がわかったら改善策を考えて実行する
  • 自己資本比率を上げる
  • 認定支援機関に相談する

このような対策をとった上で、半年後に再チャンレンジしてみましょう。

日本政策金融公庫以外の資金調達手段とは?

日本政策金融公庫の融資に受からない場合は、自治体の制度融資を利用する、銀行で保証付融資を利用するという手段があります。

それぞれの制度の特徴について詳しく解説していきます。

自治体の制度融資とは?

自治体だけでなく信用保証協会、民間金融機関の3つの組織から成り立つのが、制度融資です。

銀行で融資を受けるよりも審査に通りやすく、利息の一部を自治体が補填してくれるというメリットがあります。

そのため普通に融資を受けるよりも、経済的にも精神的にも負担を減らせるでしょう。

このようなメリットのある同融資ですが、3つの組織から成り立つ分、融資実行までにかかる期間が長めです。

具体的には、申し込みから3ヶ月程度かかるといわれています。

時間に余裕のある事業者は検討してみましょう。

銀行の保証付融資

先ほど銀行の保証付融資について少しだけ解説しましたが、日本政策金融公庫の融資に受からな場合、保証付融資に申し込むという手段もあります。

信用保証協会を挟んで契約する分、プロパー融資よりも審査に通りやすくなるといわれています。

ただしこの手段の場合も、審査だけで2ヶ月程度かかる場合があるため、利用できるのは時間に余裕のある事業者のみとなるでしょう。

まとめ

この記事では日本政策金融公庫で融資を受けたい事業者向けに、同機関を利用するメリットやデメリット、契約の流れなどをお伝えしてきました。

中小企業だけでなく、個人事業主やフリーランス、農林水産事業に該当する事業者が利用可能な融資で、政府が100%出資している公的金融機関です。

そのため銀行で融資を受けるよりも低金利で借り入れでき、返済期間も長めに設定されています。

銀行の融資と比較すると手続きが簡易的なため、融資を利用するのが初めての事業者でも利用しやすいでしょう。

審査に通りやすいといわれている同機関ですが、一発で審査通過するためにも、対策が必要です。

公共料金や税金を期日内に支払うのはもちろん、根拠のある経営計画を作成する、面談で聞かれるであろうことを予測して返答を準備するなど、できることはたくさんあります。

審査に落ちたときに考えられる5つの理由を参考に、どのような対策をとればいいのか検討してください。

この記事が融資を検討中の事業者の参考になれば幸いです。