オーストラリアの通貨「豪ドル」と日本円の強弱によって値動きする豪ドル円(AUDJPY)。
他の主要通貨ペアと比べると1通貨単位の価格が安く、同じ資金額でも少し大きな取引量でトレードできて利益額も大きくなることから興味を持つ方も多いのではないでしょうか。
とは言え、今後どのように値動きしていくのかある程度予測が立てられないと利益を稼ぐことはできません。
この記事では豪ドル円の値動きの特徴を解説するとともに、今後予定されているイベントによってどのように値動きしていきそうか豪ドル円の値動き予測を解説していきます。
- 豪ドル円の値動きの特徴
- 様々な期間での豪ドル円の未来予測
- 今後の豪ドル円の値動きのポイント
- 豪ドル円取引におすすめのFX口座
目次
豪ドル円のリアルタイムチャート
2024年2月現在の豪ドル円の価格は94.60円です。
全体的に円安の基調にあり、今後クロス円通貨ペアがどこまで上昇していくのかがポイントになるでしょう。
豪ドルの3つの特徴
豪ドルはオーストラリアで使用されている通貨です。
同じドルでもアメリカで使われている通貨「米ドル」と違うため、米ドルとは違う特徴を持っています。
豪ドルの特徴として次の3つが挙げられるため、豪ドルを使って取引するならぜひ覚えておきましょう。
- 世界第6位の取引量
- 資源国通貨であること
- 高金利通貨である
世界第6位の取引量
豪ドルの取引量は大きく、米ドル・ユーロ・円・ポンド・中国元に次ぐ取引量を誇っています。
為替の通貨量全体で見ると決して多くありませんが、主要通貨の1つとして安定した取引ができる通貨です。
一般的にFX取引は取引量が多い通貨のほうが値動きが安定しているため、突発的な価格の乱高下が起きません。
また取引量が多いと「ダマシ」がおきにくいです。
ダマシとは取引時に本来の値動きの流れと逆に動く現象で、ダマシが発生する原因の1つに「取引量が少ないこと」が挙げられます。
取引量が少ない場合は、大口の投資家が短期でまとまった注文を出すことで価格を操作しやすくなります。
このため、一度反対の値動きを見せてから今度は反対の取引を行い、ダマシに乗っかってしまって人を狩る手口があります。
その点豪ドルは取引量が多いため、ダマシに合いづらく素直に値動きを見ることができます。
資源国通貨であること
オーストラリアは鉄鉱石や石炭など資源を豊富に持っている国で、オーストラリアが輸出している産業の約5割以上が鉱物資源です。
オーストラリアが主に資源を輸出しているため、豪ドルは「資源国通貨」として考えられています。
資源国通貨とは主にエネルギーや食料などの資源を輸出品としている国の通貨の総称です。
資源国通貨の特徴として資源価格の動向に通貨の価格が反映されやすい点があります。資源価格が高まれば資源国通貨は買われやすくなり、価格が上昇します。
具体的には石炭価格が上昇すると、豪ドルが買われやすくなり価格が上がるため、豪ドルを取り扱う時は資源価格を注視しましょう。
資源国通貨を取り扱う場合、あらゆる資源の価格に注意が必要です。
例えばオーストラリアが石油を輸出していなくても、石油価格の変動が豪ドルの値動きに影響を与えることも珍しくありません。
豪ドルを取引する時はさまざまな資源価格の情報も入手して分析しましょう。
高金利通貨である
豪ドルは主要通貨の中でも高金利で有名です。
FXで通貨を取引すると取引した通貨の金利差分の損益が発生します。(スワップポイント)
通貨の金利は発行している国が設定していますが、オーストラリアの金利は高く、2008年には7%をつけました。
通貨ペア2カ国間の金利の差はスワップポイントとして金利収入になります。
例えば2024年2月時点で豪ドルの金利は3.85%、日本円の金利は-0.1%です。
上記金利の時に豪ドル/円のロング(買い)ポジションを保有していると3.85%-(-0.1%)=3.95%分のスワップポイントが得られます。※実際のスワップポイントはFX口座によって異なります。
2022年よりインフレ脱却により米ドルやユーロの金利が上昇したため「豪ドル=高金利通貨」の印象は薄れましたが、コロナ前まで豪ドルはスワップポイントによる金利差収入を獲得するために取引していた人も多かったです。
スワップポイントはポジションを保有さえしていれば毎日入ってくる収入のため、FXで金利差を使った収入を得たいなら豪ドルの値動きに注目しましょう。
豪ドル/円の今後の予測【2024年版】
豪ドル/円は現在93円台後半を推移していますが、今後どのような動きをするでしょうか。
豪ドル/円の今後の予測を以下の4つの視点から予測します。
豪ドル/円を使ってFX取引をするなら、ぜひ参考にしてください。
- 短期的な予測
- 中期的な予測
- 長期的な予測
- AIの予測
短期的な予測
豪ドル/円を短期的な視点で予測するうえでポイントになるのが次の2点です。
- コモディティ価格の推移
- 中国経済の動向
コモディティ価格とは商品先物として取引されるもので、原油やエネルギーなど資源の価格を指します。
オーストラリアは資源産出国のため、コモディティ価格は豪ドル/円の値動きを予測する時に見逃せません。
2022年はロシアのウクライナ侵攻やインフレの影響でコモディティ価格が上昇していましたが、2023年は徐々に落ち着きを取り戻すと予想されています。
またオーストラリアは中国へ輸出する割合が多いため、中国経済の動向も無視できません。
中国経済が上向きになればオーストラリアの中国への輸出が増えるため、豪ドルが上昇しますが、反対に中国経済が失速すれば豪ドルが売られやすい環境になります。
2023年の中国経済は新型コロナウイルスの影響で失速中で、徐々に景気は回復しているものの、勢いはまだまだ戻っていません。
もし中国経済の勢いが戻らないとオーストラリアの輸出量も下がるため、豪ドルの価格は下がります。
具体的には上は98円60銭・下は86円05銭のレンジ相場内を行き来する動きに収まり、中国経済やコモディティ価格によっては86円05銭を下回るかもしれません。
中期的な予測
中期的な予測として5年後の豪ドルの見通しを考えてみましょう。
オーストラリアの経済は新型コロナウイルス以外を除けば安定し続けており、GDP(国内総生産)も27年連続で上昇しています。
以上の点を考えると、5年先の豪ドルは現在よりも上昇する可能性もあり、豪ドル/円が100円に到達するのも不可能ではありません。
懸念すべきはオーストラリアの輸出国である中国で、中国経済も5年間で順調に成長していけば豪ドルの上昇はかなり可能性が高くなります。
しかし中国の経済が失速すればオーストラリアもその影響を受けるため、豪ドル上昇の重しになるかもしれません。
また豪ドルはエネルギー資源にも影響するため、今後のエネルギー資源の需要に大きな変化があれば豪ドルの価格に影響します。
今後5年間に大きな経済危機やウクライナ侵攻のような地政学リスクがなければ、豪ドルの価格が大きく下落する可能性は低いです。
長期的な予測
長期的な予測として10年後の豪ドルの見通しを考えてみましょう。
オーストラリアは長年にわたってSDPがプラス成長になっていますが、プラス成長の大きな要因の1つが中国の経済成長です。
中国は2000年代から急速に経済成長を遂げているため、今後も中国経済の成長度合いによって豪ドルの価格が変動します。
中国経済が今後も成長すれば今後もオーストラリア経済も今後も成長する可能性があるため、豪ドルの価格も上昇するでしょう。
ただし中国経済が必ずしもこれからも継続して経済成長する保証はありません。
中国経済が失速すれば中国に輸出しているオーストラリア経済にも悪影響を及ぼし、豪ドルの価格下落の要因になります。
良くも悪くも豪ドルの10年後の見通しは中国経済により、今後も中国と強い結びつきが継続できるかがポイントです。
AIの予測
FX通貨ペアや日経平均株価などの値動きをAI予測するサイトに「投資の森」があります。
投資の森では、市場が開いている平日の間、日々の最高値と最安値、週ごとの最高値と最安値の価格レンジのAI予想を発表しています。
例えば、2023年6月30日の予想レンジは95.93-95.99円でした。
この予想価格は複数社のAI予想より算出されており、各社の予想精度が「勝率」という形で可視化されています。
中には勝率70%を超える予想を出している会社もあり、数値として信頼できる情報と言えます。
8月2日のレンジ予想は94.58-94.61円となっています。
豪ドル/円が今後100円に到達する可能性はあるのか?
現在豪ドル円は90円から92円を推移していますが、今後100円に到達する可能性は十分にあります。
ただしすぐに100円に到達する可能性は限りなく低いです。
豪ドルが100円に到達するにはオーストラリア経済が今以上に成長するのが不可欠で、現在のオーストラリア情勢で100円には到達しません。
オーストラリアは長年安定して経済成長をしており、今後も年間2%以上の経済成長が予想されています。
しかし、豪ドル/円が100円に到達するには中国経済の成長が欠かせません。
オーストラリアは中国に資源や工業製品を輸出しているため、中国経済が成長すればオーストラリアの輸出量も増えてオーストラリア経済も成長します。
イギリスの金融大手スタンダード・チャータードは2020年以降に中国が世界一の経済大国になり、アジアのGDPが世界の35%を占めると予想しているため、豪ドル/円が100円到達も無理な話ではありません。
豪ドル/円が100円到達するかは中国経済の成長にかかっています。
2023年に豪ドル/円が100円到達するのは難しいですが、2030年までに100円に到達する可能性は十分あるため、豪ドル/円が100円を狙うなら長期的な視点で戦略を考えましょう。
豪ドル円の今後を左右するポイント
豪ドル/円の価格は様々な要因で左右されます。
具体的には次の3つのポイントが豪ドル/円の今後を左右するため、豪ドル/円を使って取引するならぜひチェックしましょう。
- 政策金利
- 中国との貿易
- RBAの動向
政策金利
豪ドル/円を取引するならオーストラリアの政策金利を確認しましょう。
一般的に政策金利が引き上げられれば通貨高になるため豪ドル/円は上昇し、引き下げられれば豪ドル/円は下落します。
今後のポイントは政策金利の据え置き、引き下げられるタイミングです。
2023年5月のオーストラリア政策金利は3.85%ですが、インフレ率や雇用統計などの経済指標によって政策金利が決められます。
オーストラリアの政策金利はオーストラリア準備銀行(RBA)が決定し、年11回発表されるため、経済カレンダーでRBAの政策金利がいつ発表されるのか確認しましょう。
中国との貿易
豪ドル/円を取引するには中国経済の動向もチェックしましょう。
オーストラリアは中国と積極的に貿易しているため、中国経済の動向が豪ドル/円にも影響します。
中国経済が成長すれば中国に輸出するオーストラリアの経済も成長するため、豪ドル/円は上昇する可能性が高いです。
反対に中国経済が衰退すると中国からの輸出量が減るため、オーストラリア経済の成長も鈍くなるため、ドル/円が上昇しにくくなります。
また中国以外の貿易相手国も確認しておきましょう。
現在オーストラリアの貿易黒字は中国に頼っていますが、今後中国以上に貿易する国が出てくると、中国経済と豪ドル/円との関係が薄まります。
特に中国経済が衰退するとオーストラリアは中国の悪影響を避けるために新たな貿易相手国を見つける可能性があるため、オーストラリアの貿易相手国や輸出している産業は知っておきましょう。
RBAの動向
豪ドル/円の値動きはオーストラリア準備銀行(RBA)の動向に左右されます。
RBAは政策金利を設定して、通貨価値を安定させるのが役割の1つです。
具体的にRBAは政策金利を引き上げたり引き下げたりして経済情勢の安定を図ろうとします。
さらにRBAは政策金利以外にも様々な発言や発表を行いますが、発言によっては豪ドル/円が大きく動く可能性もゼロではありません。
例えば「政策金利をこれ以上上げない」という発言をすれば、次回の政策会合で金利の引き上げが行われないのが確定するため、豪ドル/円にその情報が織り込まれます。
またRBAの理事長などが今後の金融政策について発言するだけで豪ドル/円は激しく動く可能性があるため、経済ニュースなどでRBAの発言や発表はチェックしましょう。
豪ドル/円を取引するメリット
豪ドル/円には他の通貨ペアと比べると取引に有利なメリットがあります。
特に次の2点は豪ドル/円の大きな特徴なので、取引するならぜひ知っておきましょう。
- 取引コストが低いこと
- 少ない資金で取引できること
取引コストが低いこと
豪ドル/円は取引できる通貨ペアの中でも取引コストが低い銘柄です。
具体的には取引する際に発生する取引手数料も、豪ドル/円を取引する場合は手数料がかからないFX会社も少なくありません。
取引手数料はFX会社が任意で決めており、通貨ペアごとに手数料を変えているFX会社もあります。
豪ドル/円に限らずドル円やユーロ円などメジャー通貨ペアは取引に使う人が多くスプレッドで利益が出せるため、取引手数料を無料にしてもFX会社としてはまったく損はありません。
口座を開設して取引するFXトレーダーからしても、取引コストが低ければ、FX取引で獲得した利益が目減りしないメリットがあります。
余計なコストを考えなくても取引できるため、豪ドル/円はFX初心者におすすめの通貨ペアです。
少ない資金で取引できること
豪ドル/円は他の通貨ペアに比べてより少ない資金で取引できます。
なぜなら豪ドル/円は他のクロス円に比べて安く、90〜92円で取引できるからです。
具体的にドル円やクロス円の価格の比較を以下にまとめました。
通貨ペア | 価格(2023年5月末) |
---|---|
ドル円 | 139円15銭 |
ユーロ円 | 148円80銭 |
ポンド円 | 173円15銭 |
豪ドル円 | 90円25銭 |
上記表にまとめたように、豪ドルはドル円やクロス円に比べて安くなっています。
価格が安ければ少ない資金でFX取引ができるため、まとまったお金を用意する必要はありません。
FXは値動きによって損益が確定するため、価格が安いほど取引がしやすくなります。
豪ドル/円は他のクロス円に比べて値動きも穏やかでレンジ相場を形成しやすい特徴もあるため、FX経験が浅い人でも安心して取引できる通貨ペアです。
豪ドル円の取引におすすめのFX口座
豪ドル/円を使ってFX取引するなら、豪ドル/円の取引がしやすいFX会社で口座を開設しましょう。
特に次の3社は豪ドル/円での取引におすすめなので、迷ったらいずれかのFX会社で口座を開設してください。
- GMOクリック証券
- GMO外貨
- みんなのFX
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スプレッド (※原則固定・例外あり) | 0.2銭(米ドル/円) 0.4銭(ユーロ/円) 0.9銭(ポンド/円) 0.5銭(豪ドル/円) |
取扱通貨ペア数 | 20通貨ペア |
デモトレード | 可能 |
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最小取引単位 | 1,000通貨 |
スプレッド (原則固定・例外あり) (縮小キャンペーン時) | 0.2銭(米ドル/円) 0.4銭(ユーロ/円) 0.9銭(ポンド/円) 0.5銭(豪ドル/円) |
取扱通貨ペア数 | 24通貨ペア |
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取扱通貨ペア数 | 34通貨ペア |
デモトレード | あり |
即日口座開設 | 可能 |
配信ニュースの種類 | 1種類 |
専用スマホアプリ | あり |