M&Aでバイアウトファンドを活用するメリットを解説!反対にリスクや活用の注意点も詳しく説明

バイアウトファンドとはどのような意味?
バイアウトファンドの特徴を知りたい
そう思ったことはないでしょうか?

バイアウトファンドを調べると少しむずかしく感じると思います。
しかし、バイアウトファンドの仕組みやM&Aの違いを理解すれば、すぐにでもバイアウトファンドを理解できますよ。

本記事ではバイアウトファンドを簡単に理解できるポイントから、これからバイアウトファンドに挑戦していきたい方に向けて具体的な手法などを紹介します。

この記事で分かること
  • バイアウトファンドの詳細
  • バイアウトファンドとM&Aとの関連性
  • バイアウトファンドの特徴や活用のコツ
  • バイアウトファンドのリスク
  • バイアウトファンドに向いている人の特徴
  • バイアウトファンド以外にM&A専門家を活用する方法

バイナンスファンドは基本をしっかり身につけないといけません。
本記事を最後まで読んでいただければ、バイナンスファンドの基本から応用、そのほかの手法までわかりますよ。

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目次

バイアウトファンドとは

バイアウトファンド_とは

バイアウトファンドとは簡単に言いますと、「企業株式を購入し経営権を取得、その後企業を成長させたら売却をし利益を得る金融機関」です。

つまり個人投資家たちから資金を集め、その後将来有望な未上場企業に投資。

未上場企業の経営に携わりながら企業価値を向上させ、最終的には未上場企業を売却させて利益を得るファンドです。

バイアウトファンドが行う、売却までの手順は次のようになります。

バイアウトファンドの流れ
  1. 投資家から資金を集める
  2. 株式や事業を取得
  3. 経営権を確保し企業価値を向上させる
  4. 成長した企業の株式や事業を売却
  5. 利益を取得し投資家へ還元

とくに投資家たちは利益がかえってくることを目的にしていますから、企業価値向上に期待できるバイアウトファンドには資金が集まりやすい傾向があるため、バイアウトファンドは投資家からのスポンサーが重要となります。

バイアウトファンドとM&Aはどのように関連性があるか

一度M&Aについておさらいをしておきましょう。
M&Aとは日本語で「合併と買収」を意味でありM&Aを細分化すると以下のようになります。

M&Aの種類 M&Aの概要
買収 企業の運営権を買い取る
合併 複数の企業を1つにする
会社分割 一部の事業を他社に承継させる
業務提携 資金や人材、ノウハウを提供しあいながら相乗効果をねらう
資本提携 経営権を取得しない範囲で出資をし協力関係を築く

バイアウトファンドの役割はこの中の「買収」にあたります。
企業側は一度、バイアウトファンドに売却し、ファンドはその後企業の企業価値を高めていきます。

下記が通常のM&A手法と、バイアウトファンドを活用してのM&Aの違いになりますので、参考にしてみてください。

売却先 買い手 運営権
M&A 会社を譲渡先に売却 社外の法人 他社企業
バイアウトファンド 会社をファンドに売却 自社の経営陣も買取可能 自社に在籍している
経営陣や社員でも可能

バイアウトが「ハゲタカ」と呼ばれる理由とは?

バイアウトファンドに触れていると「ハゲタカファンド」と聞いたことはないでしょうか?
ハゲタカファンドとは安値で買い叩いた株式や債券などを、高値で売り抜いて通常より多くの利益を獲得するファンドをさします。
一般的に経営破綻や経営危機の株式を安く買い叩き、企業再生や解体などを行い企業をたて直した後、最終的により多くの売却益を取得する手法です。

ちなみになぜ「ハゲタカ」なのかというと、経営危機の企業にむらがり買い叩く姿が、まるで肉をあさる貪欲なハゲタカのように見えることからその名がつきました。

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バイアウトファンドの大きな特徴5つ

バイアウトファンド_特徴

ここまでバイアウトファンドの概要を紹介してきました。
では実際にバイアウトファンドはいったいどのようなことができるのか。それらの特徴について具体的に紹介をしていきます。

会社の経営権を取得する

バイアウトファンドの大きな特徴として、企業議決権の過半数以上を取得し支配権を獲得する必要があります。
一方で支配権がないとバイアウトファンドの際、企業の経営改善に十分注力できないため結果的にバイアウトファンドは成立しません。
そのため、バイアウトファンドを行うには株式や債券の取得が必須になるため、投資家からのサポートは重要になります。

MBO

マネジメントバイアウトの略でもあるMBOは、経営者が自ら企業買収や事業買収を行うことをさします。
実際に、会社経営者が株主から株を取得することで、経営者は会社所有と経営の両軸で企業価値を高めることができるのです。
ですので、バイアウトファンドは経営者と協力をし株式取得や経営面からサポートをすべくバイアウトファンドが活用されます。

カーブアウト

カーブアウトとは、自社事業の一部をベンチャー企業として立ち上げ独立することをさします。その点バイアウトファンドは独立をしたベンチャー企業の買い手として活用されるのです。

今までは採算が合わない事業を切り離す事例は多くありました。
しかし、カーブアウトの目的は企業価値向上なので、本社では取り組みがむずかしい細かな消費者ニーズにこたえるべく、若い経営者を立てることで経営が新たに成り立つことが可能になります。

日本国内でもカーブアウトを実施する動きが強まってきているので、バイアウトファンドを利用することも今後多くなるでしょう。

成長支援

企業の成長支援にもバイアウトファンドは欠かせません。
企業成長が著しくよくない場合、バイアウトファンドから資金面の出資を受けることで企業のたて直し効果が期待できます。

さらにバイアウトファンドは資金面だけではなく、経営をたくすメンバーの派遣を行うことにより、資金と経営2つの面からたて直しや成長を図ることが可能になります。

事業承継

バイアウトファンドは後継者がいない事業の継手として活用されることがあります。
たとえば経営者が高齢になり後任に相応しい社員へ経営をまかせたい場合、課題となるのは現在の経営者が保有する株式の買い取りです。

バイアウトファンドを利用すれば、現在の経営者から株式を買い取り、社員が事業の後継者として経営ができます。
一方、経営を任せたい後継者がいない場合でも、バイアウトファンドが経営者を探し派遣することもできます。
さらにバイアウトファンドは後継者問題の解決だけではありません。
目的は企業価値を高めること。すなわち元々の社員が経営者になろうと、派遣されてきた経営者であろうと企業価値を高める目的があるので、今まで守ってきた雇用と技術は守られ維持されます。

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社員がバイアウトを実施するEBOとは

バイアウトファンド_EBO

企業に在籍している社員が自らバイアウトを行うことをEBO(エンブロイー・バイアウト)と呼びます。
EBOが実際に行われると発生しやすいメリット・デメリットを紹介します。

EBOがもたらすメリット

EBOを実施する大きなメリットは、元々の社員が事業承継するので事業内容や経営方針を理解しているためスムーズな事業承継が行えることです。

一般的なM&Aは社外からきた第三者が経営に携わるので、現場レベルでの摩擦や経営方針に納得できない社員の離脱、さらにはシステムの変更から起こる取引先や社員の負担などが考えられます。
しかしEBOならば、そのような第三者が指揮をとると起こる摩擦などのデメリットを抑えられます。

EBOがもたらすデメリット

一方でEBOにも弱点があります。
元々在籍していた社員が行うバイアウトのため、既存事業に大きな変化が起こらない可能性があります。
するとM&Aのように外部からくるノウハウやシステム共有がしにくいので、経営革新がむずかしくなるのです。

もうひとつは株式を取得する際の資金調達がむずかしいことです。
仮にバイアウトを任せたい社員に時価より低い金額で株式取得をさせたり、給与を増やして株式取得の資金に充てさせることをすると、それに伴い課税負担が大きくなります。
優秀な社員がバイアウトに携わっても、結果的に経営がうまくいかなければあらためて組織の見直しが必要になります。

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経営者と社員がバイアウトを実施するMEBOとは

バイアウトファンド_MEBO

MEBO(マネジメント・アンド・エンブロイ・バイアウト)とは、経営者が行うMBOと社員が行うEBOを掛け合わせたバイアウト手法です。

経営権を取得する際は相応の株式取得が必要であり、それに伴い多額の資金調達が必要です。
仮にMBOとEBOどちらも資金調達が困難な場合、経営者と社員がお互いに協力し合いMEBOとしてバイアウトに出資をします。

MEBOでもメリット・デメリットが存在しますのでひとつずつ解説します。

MEBOがもたらすメリット

MEBOの最大のメリットは経営者と社員が協力をするので、出資金の負担が少なくなります。
そのためそれぞれの負担額も少なくなり、たとえ借り入れが必要になった場合もリスク分散できるのもメリットのひとつ。

さらに既存の経営者と社員が経営を引き継ぐので、比較的引き継ぎもしやすいメリットもあります。

MEBOがもたらすデメリット

MEBOでもデメリットはあります。
ひとつは既存の経営方針や事業内容になりやすく変化が生まれない可能性があります。
そのためシナジー効果を発揮できず、企業成長がしにくいデメリットになるのです。

もうひとつは、MEBOの必要資金確保ができなければ借り入れをする必要があります。
借り入れ資金は利息を含めて返済し続けるので、資金繰りに注意をしなければなりません。

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バイアウトファンドでよく聞くPEファンドとは

バイアウトファンド_PE_とは

バイアウトファンドを調べていると、PEファンドを目にしたことはないでしょうか?
PEファンド(プライベート・エクイティファンド)とは、未公開企業に投資をして利益を投資家に還元する機関のことを言い、バイアウトファンドもPEファンドの一種になります。

そのため投資家たちからみたバイアウト対象企業は、それなりに成熟して安定的なキャッシュフローを生み出せるもくろみのもと投資をしていきます。

バイアウトファンドとベンチャーキャピタルの違い

ベンチャーキャピタルはその名のとおり投資対象はベンチャー企業になります。
バイアウトファンドとの違いは企業の成熟度。
そのため将来性が読めないベンチャー企業に対して、大きな出資はなかなか集まりにくい傾向があります。
対して成熟した企業であれば、ベンチャーキャピタルより出資金が集まりやすい傾向にあるのです。
しかし、ベンチャーキャピタルは成熟した企業への投資より、バイアウトが成功すれば大きなリターンをつかむ可能性があります。

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バイアウトファンドのリスクを知る

バイアウトファンド_リスク

ここまでバイアウトファンドについて紹介をしてきました。
バイアウトファンドは一見すると、さほどのリスクを感じられないと思った方もいるかと思いますが、そのようなことはなくリスクも存在します。

ここでは大きくわけてバイアウトファンドに関するリスクを2つ紹介します。

経営の幅が限られるリスク

企業価値を高めることを目的にしたバイアウトファンド。しかし、いくら経営権を取得したとはいえ、既存の経営方針との対立が発生すれば、企業とファンドで摩擦が起きる可能性も十分考えられます。
ただし、経営権を持っているファンド側に従わないといけないため、双方の歩み寄りがうまくいかない時は経営の幅が限られてしまう恐れもあります。

後々は経営権を失ってしまうリスク

バイアウトファンドは企業価値を高めて売却をすることが最終目的になります。
そのため、経営権を取得していても後々はM&Aによって他社が経営権に携わることになるので、経営権を失うリスクが生じます。

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バイアウトファンドに求められるミッション

バイアウトファンド_ミッション

バイアウトファンドは投資家、企業、そしてファンドを行うマネージャーと3者で成り立っています。
バイアウトファンドはいずれかの一存では実施できず、3者の協力が必要です。
この章ではバイアウトファンドを実施する際、3者が行うミッションを紹介します。

投資家のミッション

投資家からみたバイアウトファンドを行う大きな目的は「大きなリターンを出して欲しい」と考えるのが一般的です。
しかし、大きなリターンを実現するにはただ投資をするだけではなく、企業価値を高めるファンドマネージャーの見極めが必要になります。
そのため投資家は株式を買うことはもとより、企業価値を底上し、利益の還元を期待できるファンドマネージャーを見極めるミッションがあります。

企業のミッション

バイアウトファンドを受ける企業は、企業価値を高め利益を出し続ける経営能力が必要です。
バイアウトファンドをきっかけに、ファンドマネージャーから指導を受けながら企業価値の向上を目指すことはできますが、最終的にはバイアウトファンドを受ける企業側の手腕によって、利益が握られていると言っても過言ではありません。

ファンドを行うマネージャーのミッション

実際に経営の舵をとるファンドマネージャーの最大のミッションは企業価値の向上です。
自身がファンドマネージャー業務を行うにあたり、期待を寄せてくれる投資家への営業活動も欠かせません。
それにはただ投資を募るだけではなく、実績や介入分野の実務能力を鍛えるミッションが必要です。

ファンドマネージャーが企業介入をしてもすぐに企業価値を高めるのはむずかしく、5年以上の期間を要することもあります。
ファンドマネージャーはそれなりのプレッシャーに耐え抜く精神的強さも求められます。

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バイアウトファンドに必要なマネジメント能力と向いている人の特徴とは

バイアウトファンド_マネジメント

前項ではファンドマネージャーが行うミッションについてお話をしましたが、具体的にどのような能力が必要で、どのような人がバイアウトファンドのマネジメントに向いているのか?
もう少し噛み砕いて表にして紹介します。

必要な能力 むいている人の特徴と詳細
実行能力 ・勇気をもって果敢に実行できる人
・投資を妨げることがあっても「必ず実行する」強い気持ちが必要
コミュニケーション能力 ・コミュニケーションを使い相手が考えていることの聞き出しができる
・周囲を巻き込み説得ができる
各種分野のノウハウや知識 ・財政モデリング
・M&Aに知識
・経営に関する知識
これらを習得しているもしくは自ら取得する
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バイアウトファンドを成功させるポイント3選

バイアウトファンド_ポイント

バイアウトファンドには資金調達から必要な知識、企業への介入後の立ち振る舞いなどさまざまなことを求められます
それらのハードルを乗り越えることが企業価値の向上につながるでしょう。
ここでは企業価値を向上させバイアウトファンドを成功させるポイントを3つ紹介いたします。

専門家に相談をする

バイアウトファンドは第三者が判断する株式評価額の算出や書類手続きの内容精査、さらには既存株主との交渉などは、経験豊富な専門家に相談することが重要です。

相談はM&A専門企業への依頼が一般的です。そのため事前にバイアウト実績やサポートをしっかり行ってくれる実績を確認しておく必要があります。

事業計画書を確実に立案しておく

バイアウトファンドは思いのほか資金が集まらず、資金の補填として融資を受けることがあります。
そのため、バイアウトが完了した後の返済で資金繰り悪化をさけるためや、バイアウトを実施する際に必要な融資を受ける場合にも事業計画書は必要になります。

そのため資金返済が完了するまでの事業計画書を確実に作成しておきましょう。

融資を受ける金融機関との取り決めを守る

バイアウトの資金調達のため融資を受けると、金融機関から「情報開示義務」や「財務制限条項」などの制約の締結をすることになります。

金融機関から融資を行うと金融機関からはモニタリングをされるため、事前に金融機関との取り決めはしっかり守る必要があります。

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バイアウト先で業務するメリット・デメリット

バイアウトファンド_メリット_デメリット

近年、経営幹部や経営の企画のポジションに転職をしたいと考えている人が多く、中には以前のコンサルティングの立場から、実際に事業企画に携わりたいと投資先への人材ニーズが高まっています。

ここではバイアウトキャピタルを実施する際、企業先に出向き企業価値を底上げする立場でもある投資先で働くメリット・デメリットを紹介します。

バイアウト先で業務するメリット

バイアウトファンドは何より投資先で企業価値をあげる結果を強く求められます。
そのため仕事に相応しい報酬が期待できるでしょう。
一方、オーナー企業の場合は相応しい結果を出しても、オーナーとの相性が悪ければ相応の報酬が支払われない事例があります。
その点、ファンド先では利益や実績に応じた報酬が合理的に設定されています。

バイアウト先で業務するデメリット

一方バイアウト先で働くデメリットはバイアウトを終えた後の処遇です。
バイアウトが終わると株主信任を経て上場する場合と、株式を譲渡するケースがあります。

上場については問題ありませんが、株式譲渡すると、新たな株主の方針により経営幹部の構成が組み直されるケースもあります。

しかし、あなたが企業価値向上に成功している実績は残るので、さまざまなところから声がかかったり、右肩上がりでもあるバイアウトファンドのニーズに当てはまるでしょう。

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バイアウトファンド以外にM&A仲介業者も有効手段の一つ

バイアウトファンド_仲介業者

バイアウトファンドは経営の立て直しや、新しい風を吹き込むことで企業価値を底上げする手法になります。
しかし一方で、投資家から信頼を得て資金を集めることや、資金が集まらない場合は融資を受けて企業価値を高めながら返済をし続けるプレッシャーは計り知れません。

そこでもう一つの手段として、M&A仲介業者に相談をする方法もあります。
M&A仲介業者は数々のM&Aを経験してきているので、実績や経験をもとに的確なケーススタディの提示が可能です。
現在置かれている企業状況の分析や、交渉のアドバイスから法的に必要な書類などすべてにおいて相談が可能なので、ひとつの手段として視野に入れておくといいでしょう。

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まとめ

バイアウトファンド_まとめ

ここまでバイアウトファンドについて紹介しました。バイアウトファンドとは簡単にまとめると以下のようになります。

バイアウトファンドとは
  • バイアウトファンドとは投資家から資金を集め企業価値評価を上げ、最終的に売却をすることで利益を得ること
  • 合併と買収を意味するM&Aではバイアウトファンドは買収にあたる
  • 企業に在籍している社員がバイアウトを行うことをEBOと呼ぶ
  • 経営者が株式を買い取ることをMBOと呼ぶ
  • ベンチャー企業をバイアウトすることも可能
  • バイアウトファンドは投資家、企業、ファンドマネージャーの3者で成り立っている

バイアウトファンドは、投資家からの後押しを受けながら企業価値を上げていく壮大なプロジェクトになります。
経験や実績、くじけない精神力も必要になる責任感が重要なポジションになるため、不安なときはM&A仲介業者を頼るのもご自身の安心材料になります。

バイアウトを終えた後の経験は、今後需要が伸びる未来のバイアウトファンドへ確実に活かされることでしょう。

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