このような疑問や、悩みを抱えている方に向けて、紹介したい制度があります。
個人型確定拠出年金、愛称iDeco(イデコ)は、iDecoは国が定めた非課税で老後の資金を運用できるお得な制度です。
将来のマネープランを見直したい人に、分かりやすく解説していきますので、是非最後までお読みください。
- 非課税で資産運用ができて、税制優遇を受けられます
- 20歳から60歳の人なら基本誰でも加入できます
- 口座は手数料や管理料の安いネット型証券会社がおすすめです
- 運用する商品を選んで、毎月の掛け金を決定します
- 定期的に運用成績をチェックして、リバランスをしましょう
- iDeCoにおすすめな証券会社はSBI証券・LINE証券・松井証券
\iDeCo加入者が最大級/
もくじ
iDeCo(イデコ)とは?始める前の基礎知識
今後日本では、少子高齢化社会が進んでいきます。
年金の受給開始年齢が遅くなったり、受給額が減額されるなど年金制度の維持が議論されています。
iDeCoはそんな老後の不安を持っている人に、現役世代の間から自分で掛け金を支払って資産運用する制度です。
それでは詳しく解説していきます。
iDeCo(イデコ)の加入対象者
iDeCoの加入対象者は、2017年の法改正によって専業主婦(主夫)や公務員の方もiDeCoに加入できるようになりました。
これによって、20歳以上、60歳未満の人であれば、ほぼすべての人がiDeCoを利用できるようになりました。
もちろん派遣社員やパートの人も問題ありません。
例外として、以下の条件に当てはまると加入ができません。
- 国民年金保険料を免除されている
- 農業者年金に加入している
- 勤務先に企業型確定拠出年金が導入されている会社員の人で、規約で同時加入が認められていない
ただし3番目の例、企業型確定拠出年金に加入している会社員の人の場合、2022年10月からの規制緩和により同時加入が認められるようになります。
iDeCo(イデコ)の運用商品
iDeCoは自分で金融機関を選んで、専用の口座を開設して自分で運用する商品を選択します。
選択できる商品の種類は以下の通りです。
- 投資信託:証券会社が金融商品を選んで投資します
- 信託商品:信託銀行が運用管理します
- 債権:発行体(国や会社)が利息をつけて発行する借用証書
- 株式:企業の利益の一部を配当金として受け取れます
- 外貨建て商品:海外の株式や債券などを外貨で運用する資産
- 保険商品:貯蓄性のある保険商品がメイン
- 預貯金:元本が保証されますが、高いリターンは期待できない
iDeCo(イデコ)の掛金上限
iDeCoの掛け金は毎月5,000円から1,000円単位で選ぶことができます。
上限額は加入している企業年金の状況や、国民年金の被保険種別で異なります。
(具体的な金額は後述します)
掛け金は後からまとめて払うことはできないので、未払い分の月があるとその分年金資産が増えません。
掛け金が払えない場合は、掛け金の変更をすることが可能です。
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iDeCo(イデコ)のメリット
メリット① 積立期間中の節税ができる
iDecoで払った毎月の掛け金の合計額を収入から控除できます。
控除とは税金を計算するときに、元となる収入から一定の金額を差し引くことです。
年末調整や確定申告のときに、iDeCoの掛け金を申請をすると所得税や住民税が還付されます。
iDeCoに加入したときの最大のメリットは、税金が安くなることです。
メリット② 運用中の利益に税金がかからない
通常、金融商品を運用して利益が出た場合には、一定の税金がかかります。
銀行の預金や株式の配当金などにも、利益の20%が税金として差し引かれています。
メリット③ 運用したお金を受け取る時の税金が安くなる
実はiDecoで運用したお金は受け取るときに税金がかかります。
ですが退職金や公的年金と同じように優遇措置があるので、受取り方を工夫すれば税金を安くすることができます。
- 退職所得控除:一時金で受け取る
- 公的年金控除:年金として受け取る
メリット④ 転職・退職のときにはつみたてたお金を持ち運べる
iDeCoは転職・退職、結婚をしても基本的に積み立てを継続できます。
ただし、企業型DCのある会社に転職した場合、iDeCoとの併用が認められるか確認が必要です。
もし認められていない場合には、企業型DCへの移管手続きが必要になります。
iDeCo(イデコ)の注意点
注意点① 積み立てたお金を60歳まで解約できない
iDeCoに積立したお金は、原則60歳までは引き出せません。
また10年以上加入していれば、60歳から受け取ることができますが、10年に満たない場合は、受取年齢が引き上げられます。
注意点② 口座を管理する手数料がかかる
iDeCoの運用期間中はさまざまな手数料がかかります。
- 加入時手数料:約3000円
- 投資信託の信託報酬:金融商品による
- (解約時)解約手数料:金融商品による
- 口座管理手数料:年間2000円~7000円
- 還付事務手数料:還付のたびに約2000円
- 給付事務手数料:1回につき約400円
- (移換時)移換手数料:0円~約4000円
特に運用中、ずっとかかる口座管理手数料には注意が必要です。
高い手数料がかかると、結果的にiDeCoで運用した年金資産が目減りすること人るので、金融機関や金融商品をしっかり選ぶことが大切です。
注意点③ 専業主婦(主夫)は節税効果が少ない
所得税や住民税が発生しない専業主婦(主夫)などの場合は、iDeCoの掛け金があっても控除できません。
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iDeCo(イデコ)の始め方
それでは続いてiDeCoの始め方を説明します。
iDeCoの始める手順は、以下の5つのステップです。
- 口座を開設する金融機関を選ぶ
- 掛け金・運用商品を決定する
- 申込書類に記入し郵送
- 口座開設の完了を待つ
- 口座開設後は定期的に見直す
それでは1つずつ詳細を説明していきます。
①口座を開設する金融機関を選ぶ
iDeCoを始めるために、まずは銀行や証券会社などの金融機関を選択します。
iDeCoの口座は1人につき1つしか開設できないので、長い付き合いを考えて選びましょう。
iDeCoを扱っているのは主に以下の金融機関です。
- 銀行
- 証券会社
- 生命保険会社
- 信用金庫
- 損害保険会社
この中からどの金融機関で口座を開設するかは、以下のポイントをチェックすると良いです。
- 口座管理手数料はどのくらいかかるか
- 扱っている商品の信託報酬の高さ
- 運用したお金の受け取り方法
- Webサイトの充実度やサポート体制
これらの条件を総合的に加味して選ぶと、現在のおすすめは証券会社です。
理由はコストや品ぞろえ、サービスがしっかりしていて、NISAやジュニアNISAなども扱っているため、管理がしやすいメリットがあります。
②掛金・運用商品を決定する
口座を開設したら、毎月の掛け金を決めて、運用する商品を決定します。
毎月の掛け金の額は、60歳の時に必要な目標額を決めて、目標利回りから計算して出します。
Webサイトでシミュレーションできるサービスがあります。
金融商品の選び方は「収益性、安全性、流動性」などの性質を考慮して決定します。
まず収益性は、どのくらいの利益を見込めるかということです。
安全性は投資した商品が、値下がりして資産が減ってしまったり、期待のリターンを得られない可能性のことです。
そして商品を現金化しやすいかどうかが流動性です。
残念ながら3つの性質すべてが優れている金融商品は無く、iDeCoの場合は60歳まで解約ができないので流動性はありません。
そのため収益性と安全性のバランスを考えて、商品を選ぶ必要があります。
- 安全性を取るなら、元本確保型の定期預金や貯蓄型保険
- 収益性を取るなら、株式や債券に投資する投資信託
③申込書類に記入し郵送
金融機関を決定したら、Webサイトかコールセンターから必要書類を取り寄せます。
書類は国民年金の被保険者区分によって異なるので、注意が必要です。
書類の内容は以下の通りです。
- 個人型年金加入申出書
- 預金口座振替依頼書
- 本人確認書類
- (会社員・公務員の場合)事業所登録申請書 兼 第2号加入者に係る事業主の証明書
- 確認書
- 配分指定書
④口座開設の完了を待つ
書類を記入して金融機関に送付すると、金融機関が確認後に、国民年金基金連合会が加入資格の審査を行います。
加入が認められると国民年金基金連合会から以下の書類が届きます。
- 個人型年金加入確認通知書
- 個人型年金規約・加入の手引き
また記録関連運営管理機関からは以下の書類が届きます。
- 口座開設のお知らせ
- コールセンター・インターネットパスワード設定のお知らせ
掛け金の引き落としが実際に始まるのは、金融機関のその月の締め切り日までに申し込みした場合は、翌月26日からです。
もし金融機関のその月の締め切り日以降に、申し込みが完了した場合は、翌々月の26日に2か月分の掛け金が引き落とされます。
⑤口座開設後は定期的に見直しをする
iDeCoは60歳までの長い期間、運用していくものなので、頻繁に運用状況を確認する必要はありません。
ですが定期的に運用状況を確認しましょう。
1年に1、2回は記録関連運営管理機関から「取引状況のお知らせ」が書面で届くので、必ず目を通しましょう。
特に重要なのが、運用商品の内訳です。
資産配分が崩れていた場合は、リバランスが必要です。
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iDeCo(イデコ)におすすめな証券会社3選
iDeCoを開設する金融機関におすすめなのは、ネット型証券会社です。
理由は取扱商品が多く、管理手数料が安いことと、Webサイトで情報を豊富に提供しているからです。
その中でもお勧めの3つの証券会社を紹介します。
SBI証券
- 株式取引個人シェアがNo.1の証券会社
- iDeCo加入者がNo.1(2021年7月)
- 無条件で誰でも運営管理手数料が0円
- 運用実績が10年を超えていて、厳選した商品を提供している
- 商品の運用コスト(信託報酬)が安い
最初に紹介するのは、ネット型証券会社で最大手のSBI証券です。
iDeCoを2005年に取り扱いを開始した長い実績があり、総合型ネット証券としてその他の資産との一括管理ができるメリットもあります。
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LINE証券
- インターネットで加入申し込みが完結できる
- LINEのiDeCoは、日本有数の証券会社「野村證券」が運営している
- LINE証券口座を持っていれば、最短5分で申し込みが完了
- 運営管理手数料が0円
- インデックスファンドや債券、REITなど充実した運営商品
次に紹介するのはLINE証券です。
LINE証券は小額から株式投資ができるのが特徴の証券会社です。
シンプルで使いやすい上に、投資に関する情報収集ができるスマホアプリが便利です。
松井証券
- 100年以上の歴史がある
- 運用サポートツールが豊富
- 夜間17:00〜23:59も取引が可能
- 電話窓口のサポートも充実
- 1日の現物取引金額50万円以下で手数料無料
最後に紹介するのは、松井証券です。
松井証券は、100年以上の歴史がある、老舗の証券会社です。
その魅力は手数料の安さで、1日に合計50万円までの取引なら、何回取引しても0円になります。
また、25歳以下の方は、なんと金額に上限がなく手数料が0円です。
米国株や中国株などの外国株を扱っていないことがデメリットですが、つみたてNISAやiDeCoなどの積立投資は問題なくできるので、初心者の方にもおすすめです。
会社員・公務員がiDeCo(イデコ)を始める際の注意点
iDeCoは20歳から60歳であれば、ほとんど誰でも加入できる制度です。
しかし会社員、公務員の場合はいくつか注意したいことがあります。
職場の証明が必要になる
会社員・公務員でiDeCoを開始する場合は、必要書類に「事業所登録申請書 兼 第2号加入者に係る事業主の証明書」が必要になります。
勤務先の担当者に記入・押印をしてもらう必要があります。
頼みにくいかもしれませんが、法令で義務付けられているため、担当者に依頼しましょう。
もし担当者にiDeCoの知識が無ければ、国民年金基金の「事業所の手引き」を見せるなどして、お願いしてみましょう。
会社員は加入できない場合がある
企業型確定拠出年金に加入している会社員は、iDeCoとの同時加入ができない場合があります。
企業型確定拠出年金とは、企業が一定の額の掛け金を毎月払って運用している企業年金制度です。
iDeCoと同時加入が認められているかどうかは、企業の規約を確認する必要があります。
公務員は掛金上限が低い
毎月の掛け金の合計は、職業・国民年金の種類で上限額が変わります。
具体的な金額はこちらの通りです。
職業(国民年金種別) | 毎月掛け金の上限額 |
---|---|
自営業・学生(第1号被保険者) | 6万8000円 |
会社員(第2号被保険者)※ | 2万3000円 |
公務員(第2号被保険者) | 1万20000円 |
専業主婦(主夫)(第3号被保険者) | 2万3000円 |
※企業年金がある場合は、上限額が変わります。
企業型DCだけある場合は月額2万円、それ以外は月額1万2000円です。
公務員は上限額が他の職業に比較して低くなっています。
理由は公務員は公務員共済組合で毎月約1万円の積み立てをしているからです。
ただし、2024年12月から上限額が月額2万円に引き上げられる予定です。
iDeCo(イデコ)に関するQ&A
ここではiDeCoを始める前に、よくある質問をまとめて回答していきます。
学生でも加入できますか?
20歳以上の学生であれば加入できます。
ただし国民年金を納めている必要があるので、学生納付特例制度を申請していると加入できません。
国民年金を納めている場合、国民年金の第1号被保険者として扱われるので、掛け金の上限は月額6万8000円です。
学生がiDeCoに加入するときに注意したいことは、税制優遇のメリットを受けられないことです。
また卒業して就職したときに、企業型確定拠出年金のある会社だった場合に、年金資産移換の手続きをする必要があります。
金融機関の変更はできますか?
可能です。
変更したい金融機関から「加入者等運営管理機関変更届」を取り寄せて、必要事項を記入して提出します。
金融機関ごとの変更受付の締切日に合わせて提出しましょう。
「配分指定書」を同時に提出する場合もあります。
ただし金融機関を変えるには、手間や時間、コスト(移換時手数料)がかかるので、最初の段階で慎重に選ぶことが大切です。
また移換すると、それまでに運用していた商品は全て売却されて現金化されます。
タイミングによっては、運用商品の値下がりで損になることもあります。
NISAや積立NISAと併用できますか?
併用できます。
NISAとiDeCoはそれぞれ目的が異なるため、掛け金のバランスに注意しましょう。
具体的に言うとiDeCoは老後の備えであり、NISAや積立NISAは老後に限らない資産形成の制度です。
住宅購入や養育費など60歳前に使用する予定があれば、NISAの配分を増やすと良いです。
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iDeCoの始め方のまとめ
iDeCoの始め方や注意点を初心者の方にも、分かりやすく解説をしてきました。
iDeCoは20歳から60歳の方であれば、基本的に誰でも加入できます。
所得税や住民税の節税対策や、非課税で資産形成ができるお勧めの制度です。
もちろん非正規雇用のパートや派遣社員の方でも問題ありません。
口座を開設するなら、現在の主流派ネット型証券会社で、その中でも以下の3社をお勧めします。
- SBI証券
- LINE証券
- 松井証券
もし老後の不安を持っているのならば、まずは負担にならない金額から始めてみてはいかがでしょうか。
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