「給与が上がらない」「物価が上昇している」「将来の資金が不安だ」など、お金に関して悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そんな中で、NISAやiDeCoなど、投資に関する話題も身近になってきたことで、株式投資に興味を抱く方も増えてきていることでしょう。
しかし、株式投資の取引は24時間いつでも行われている訳ではなく、基本的に取引時間が定められています。
この記事では、国内外の証券取引所の取引時間の解説から、株式の取引時間の注意点からおすすめの取引時間なども併せて解説をします。
ぜひ最後までご覧ください。
- 株式市場の取引時間は平日の昼間である
- 東京証券取引所以外にも名古屋・札幌・福岡の証券取引所がある
- 東京以外は15:30まで取引がされている
- 取引時間外でも注文を出せるシステムはある
- ニューヨークやロンドンなどの海外市場の取引時間は日本の夜間になる
- 時間外の取引には注意点がいくつかある
目次
株式市場の取引時間は1日2回に分かれている!?
日本の株式取引市場は、午前と午後に分かれ実施されています。
コンビニのように24時間体制で実施されているわけではありません。
- 前場
- 後場
- 平日のみ
前場
「前場(ぜんば)」とは、株式市場が開いている営業時間の前半(9:00~11:30)の取引を指します。
午前(前場)を終えれば休憩時間が入り、午後(後場)で再び取引がはじまります。
その際、休憩時間を挟んで株価の動きが大きく変動するケースもあります。
前場の「寄り付き(その日の売買が初めて成立)」直後では、売買の注文が盛んに展開され、最も値動きが激しい時間帯です。
この値の上下変動が功を奏し利益の得るチャンスは多いと言われていますが、損失が出やすいも事実です。
また、前場の取引では前日の世界の取引状況が反映されます。
例えば、前日の後場の終了後、世界の株式市況が大きく下落したならば、翌日の前場の開始後1時間ほどその影響が顕著に表れるのです。
後場
「後場(ごば)」とは、株式市場が開いている営業時間の後半(12:30~15:00)までの取引を指します。(名古屋、福岡、札幌証券取引所は15:30まで)
後場の開始時間を「後場寄り」と呼び、後場が終了することを「大引け」と呼びます。
前述したように休憩時間を挟んで株価の動きが大きく変動するケースもあります。
前場で買った方が良い銘柄、売った方が良い銘柄を見つけたら、その時点で取引を行った方が良い場合もあります。
平日のみ
株式市場の取引時間として前場・後場に分かれていますが、土日もこのように取引が出来る訳ではありません。
あくまでも平日のみです。
休日を利用して株取引とはいきません。
株取引を積極的に行いたい人は、ご自身の就業時間に取引が過熱している場合もあります。
そのため、株取引に熱中し本業が疎かになる事態は避けましょう。
株を売買する注文自体は、24時間365日好きな時に出すことができるサービスもあります。
こちらは後述します。
株取引は平日の午前・午後に行われて、午前の部である前場では世界情勢が反映されることが多く、午後の部である後場では前場の影響や日本の情勢が影響されることが多い。
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株取引における時間帯別の相場変動
株式市場が開いている間でも、取引が活発化する時間帯と鈍化する時間帯が存在します。
ここでは、株取引における時間帯別の相場変動に関して解説します。
株取引が活発になる時間帯
株取引が活発になる時間帯は、取引が始まる時間帯と取引が終わる時間帯と言えます。
少し具体的に書くと、前場では9:00~9:30ぐらいまでと11:00~11:30となり、後場は12:30~13:00ぐらいまでと14:30~15:00までと言えるでしょう。
取引が始まってから30分、取引が終わる前の30分は、株取引が活発化しやすいため相場も動きやすくなります。
取引が始まるタイミングでは、それまでの企業情報や株価変動などを考慮して、取引が終わるタイミングでは利益を確定させるためなどの理由があります。
株取引をするのであれば、この時間帯を狙うのが良いとも言えます。
株取引が落ち着く時間帯
逆に上記の時間帯以外は、株取引が活発化しないことから相場も動きにくくなります。
前場では10:00~11:00、後場では13:00~14:00の間は、比較的ゆったりとした取引時間帯と言えます。
株取引が落ち着く時間帯だから取引がしにくいと言う訳でもありません。
この時間帯で、じっくりと株価のチェックをするのも良いでしょう。
投資スタイル別におすすめな株取引の時間帯
株式投資では、相場が動く時間帯などを考慮して取引をする必要があります。
また、デイトレーダーや会社員など、投資をする方の状況も異なる事から、それぞれにおすすめな株取引の時間帯を解説していきます。
- デイトレーダーの方なら午前中
- 会社員の方は取引が始まる前
- 中長期的な投資なら時間は関係ない
デイトレーダーの方なら午前中
デイトレーダーの方は、投資を専門的に行っていると言う方になるでしょう。
その日でいくらの利益を出すのかという勝負になるはずです。
その事から、やはり前場が勝負になると言えるでしょう。
前日の終値や企業情報などを考慮して、取引時間の開始から仕掛けていくのがセオリーと言えるでしょう。
後場では、相場状況を確認しながら利益を確定していくようにしましょう。
会社員の方は取引が始まる前
会社員の方は、一日中チャートに張り付くと言う事は難しいでしょう。
また、前場が始まるまでに売買注文を入れるとなっても、前日の夜になるケースもあり、前場が開くまでに状況が変わってしまう可能性もあります。
その事から、会社員の方におすすめの取引時間は後場が中心と言えるでしょう。
お昼の休憩時に、前場の株式市場の状況や国内外の情勢などを確認しながら、売買注文を入れると良いでしょう。
時間的な余裕が有るので有れば、前場・後場ともに始まりから30分と取引が終わる前の30分を注視していても良いと言えるでしょう。
中長期的な投資なら時間は関係ない
中長期的な投資をする方は、時間的なおすすめは特にありません。
株式投資を短時間で繰り返して利益を追いかけるデイトレーダーなどの方であれば、相場の動きに敏感にならなければいけません。
しかし、中長期的な投資をする方は、株式投資においては指値注文をメインとするはずです。
買いたい値段と売りたい値段が決まっているのであれば、短時間のチャート確認よりも一日の動きを確認すれば良いと言えます。
その事から、どのタイミングで取引をしても良いですが、取引が活発に行われていない時間帯を狙うのも良いかもしれません。
投資スタイルによって株式投資の取引におすすめの時間は異なる。
取引時間によって相場変動の特徴もあるため、自分に合ったタイミングを見つける様にしましょう。
日本の株式取引所
こちらでは、国内にある各証券取引所を解説します。
- 東京証券取引所
- 名古屋証券取引所
- 札幌証券取引所
- 福岡証券取引所
東京証券取引所
略して「東証」と呼ばれ日本最大の証券取引所です。
世界3大証券取引所のひとつとして有名です。
企業株式を中心とした有価証券が売買される、現物市場を受け持っています。
上場企業は大企業が多く、知名度や社会的信用度が高い点が特徴です。
東京証券取引所の上場企業数は3,829社です。
- プライム:1,837社(外国会社1社)
- スタンダード:1,448社(外国会社2社)
- グロース:485社(外国会社3社)
- TOKYO PRO Market:59社(外国会社0社)
出典:上場会社数・上場株式数 | 日本取引所グループ (jpx.co.jp)
※2022年9月16日付け
なお「TOKYO PRO Market」は、プロ投資家向けの市場となっています。
なお、東証1部・2部、東証マザーズ、JASDAQの区分は見直され、2022年4月4日から新たに「プライム市場」「スタンダード市場」「グロース市場」が設置されました。
詳細は後述します。
名古屋証券取引所
略して「名証」と呼ばれる愛知県名古屋市の証券取引所です。
また、東京証券取引所の再編により、名古屋証券取引所でも上場制度見直しが行われました。
上場企業数は重複上場含む275社(単独上場59社)です。
- プレミア市場:180社(名証単独上場4社)
- メイン市場:80社(名証単独上場42社)
- ネクスト市場:15社(名証単独上場13社)
※2022年9月16日付け
名古屋証券取引所を利用する上場企業・投資家は、東証券取引所の上場制度見直しと合わせ、再編内容をよく確認しておきましょう。
札幌証券取引所
略して「札証」と呼ばれる北海道札幌市中央区の証券取引所です。
上場企業は地元北海道の企業が中心です。
札幌証券取引所の上場企業数は重複上場含む58社(札証単独上場16社)です。
札幌証券取引所では、新興企業向け株式市場「アンビシャス」を開設・運営しています。
2000年4月7日に開設され、マザーズやジャスダックと比べ上場基準が緩いと言われてます。
福岡証券取引所
略して「福証」と呼ばれる福岡県福岡市中央区の証券取引所です。
九州圏で唯一の金融商品取引所となっています。
福岡証券取引所の上場企業数は重複上場含む107社(福証単独上場25社)です。
福岡証券取引所では、新興企業向け株式市場「Q-Board」を開設・運営しています。
2000年5月11日に開設され、近畿・中国・九州地方に本社を構える企業が上場しています。
国内には東京証券取引所以外にも名古屋・札幌・福岡に証券取引所があり、それぞれ上場している企業も異なる。
また、以前は大阪にも証券取引所があったが、現在では廃止されている。
取引所によって取引時間は異なる!?
こちらでは、各証券取引所の取引時間について解説します。
東京証券取引所の取引時間
東京証券取引所の取引可能時間は次の通りです。
東京証券取引所 | 取引可能時間 |
---|---|
前場 | 9:00~11:30 |
後場 | 12:30~15:00 |
休憩を1時間はさみ取引が午後3時まで行われます。
また取引可能日は平日のみです。
土日・祝日(振替休日含)、大晦日・正月三が日は証券取引所が開いていません。
土日・正月はともかく、祝日は月毎に点在しているのでこまめにチェックしておきましょう。
その他の証券取引所の取引時間
名古屋証券取引所、札幌証券取引所、福岡証券取引所の取引可能時間は次の通りです。
3証券取引所 | 取引可能時間 |
---|---|
前場 | 9:00~11:30 |
後場 | 12:30~15:30 |
休憩を1時間はさみ取引が午後3時30分まで行われます。
東証の取引可能時間より30分長いです。
また取引可能日は同様に平日のみです。
この、3証券取引所も土日・祝日(振替休日含)、大晦日・正月三が日は証券取引所が開いていません。
特に祝日がいつなのかに気を付けて、株取引を行いましょう。
東京証券取引所は15:00まで、その他は15:30まで、間に1時間休憩を挟んで取引が可能となっている。
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東京証券取引所の区分と特徴
東京証券取引所は、2022年4月4日から新たに3つの市場区分となりました。
ここでは、東京証券取引所の取引区分と特徴について解説をしていきます。
- プライム市場
- スタンダード市場
- グロース市場
プライム市場
こちらの市場区分は、グローバルな投資家との建設的な対話を中心に据えた企業向けの市場です。
上場企業の条件は次の通りです。
流動性
多様な機関投資家が安心しつつ、潤沢な流動性を供えた銘形が選定できるよう、日本取引所グループでは次の基準を明記しています。
項目 | 新規上場基準 | 上場維持基準 |
---|---|---|
株主数 | 800人~ | 800人~ |
流通株式数 | 20,000単位~ | 20,000単位~ |
流通株式時価総額 | 100億円~ | 100億円~ |
売買代金 | 時価総額250億円~ | 平均売買代金0.2億円~ |
ガバナンス
投資家との建設的な対話を促進するため、安定株主が株主総会における特別決議に必要な水準(2/3)を占めることのない公開性が求められます。
項目 | 新規上場基準 | 上場維持基準 |
---|---|---|
流通株式比率 | 35%~ | 35%~ |
経営成績・財政状態
安定的かつ優れた収益基盤・財政状態を有する銘柄が選定できるよう、次の基準を明記しています。
項目 | 新規上場基準 | 上場維持基準 |
---|---|---|
収益基盤 | ・最近2年間の利益合計25億円~
・売上高100億円~・時価総額1,000億円~ |
– |
財政状態 | 総資産50億円~ | 純資産額が正であること |
スタンダード市場
こちらの市場区分は、公開された市場における投資対象として十分な流動性・ガバナンス水準を供えた企業向けの市場です。
上場企業の条件は次の通りです。
流動性
一般投資家が円滑に売買を行い、適切な流動性を供えた銘形が選定できるよう、日本取引所グループでは次の基準を明記しています。
項目 | 新規上場基準 | 上場維持基準 |
---|---|---|
株主数 | 400人~ | 400人~ |
流通株式数 | 2,000単位~ | 2,000単位~ |
流通株式時価総額 | 10億円~ | 10億円~ |
売買高 | – | 月平均10単位~ |
ガバナンス
上場会社として最低限の公開性が求められます。
項目 | 新規上場基準 | 上場維持基準 |
---|---|---|
流通株式比率 | 25%~ | 25%~ |
経営成績・財政状態
安定的な収益基盤・財政状態を有する銘柄が選定できるよう、次の基準を明記しています。
項目 | 新規上場基準 | 上場維持基準 |
---|---|---|
収益基盤 | 最近1年間の利益合計1億円~ | – |
財政状態 | 純資産額が正であること | 純資産額が正であること |
グロース市場
こちらの市場区分は、公開された市場における投資対象として十分な流動性・ガバナンス水準を供えた企業向けの市場です。
上場企業の条件は次の通りです。
事業計画
上場会社として確かな高い成長可能性を実現するため、合理的な事業計画の策定が求められています。
次の要件すべてに該当する必要があります。
- 事業計画が合理的に立てられた
- 高い成長可能性に関し主幹事証券会社の見解がある
- 上場後も継続的に進捗状況が開示される見込み
さらに次の基準が設けられています。
項目 | 新規上場基準 | 上場維持基準 |
---|---|---|
時価総額 | – | 上場10年経過後40億円~ |
流動性
一般投資家の投資対象となる、最低限の流動性を供えた銘形が選定できるよう、日本取引所グループでは次の基準を明記しています。
項目 | 新規上場基準 | 上場維持基準 |
---|---|---|
株主数 | 150人~ | 150人~ |
流通株式数 | 1,000単位~ | 1,000単位~ |
流通株式時価総額 | 5億円~ | 5億円~ |
売買高 | – | 月平均10単位~ |
ガバナンス
上場企業として最低限の公開性を求めるため、次の基準を明記しています。
項目 | 新規上場基準 | 上場維持基準 |
---|---|---|
流通株式比率 | 25%~ | 25%~ |
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世界の主要株式市場の取引時間
こちらでは、7か国の株式市場の取引時間を解説します。
証券取引所 | 国名 | 取引可能時間(日本時間) |
---|---|---|
ニューヨーク証券取引所 | アメリカ | (夏)22:30~5:00
(冬)23:30〜6:00 |
ロンドン証券取引所 | イギリス | (夏)16:00~0:30
(冬)17:00〜1:30 |
ユーロネクスト | フランス | (夏)16:00~0:30
(冬)17:00〜1:30 |
上海証券取引所 | 中国 | (夏)10:30~12:30
(冬)14:00〜16:00 |
オーストラリア証券取引所 | オーストラリア | (夏)8:00~14:00
(冬)9:00〜15:00 |
ボンベイ証券取引所 | インド | 13:25〜19:00 |
韓国取引所 | 韓国 | 9:00〜15:00 |
ニューヨーク証券取引所、ロンドン証券取引所、ユーロネクストなら、日本時間の夜間帯にちょうど開いています。
日中は仕事をしているビジネスマンでも取引しやすい時間帯です。
ただし、株取引に没頭するあまり、寝食を忘れてのめり込むのは禁物です。
健康を害しては、株取引どころではなくなります。
ニューヨークやロンドンなどは、日本時間の夜間に取引されるため、日中は時間の取れない人が取引しやすい市場と言える。
取引時間外にも注文は出来る!?
実は「インターネットの時間外注文」や「PTS(取引所金融商品市場外取引)」なら、各証券会社を通し取引可能時間以外でも対応できます。
こちらでは、取引時間外注文のメリット・デメリットを解説します。
メリット
インターネット時間外注文や、PTS(取引所金融商品市場外取引)を利用するメリットは、まず受付時間が長い点です。
インターネット時間外注文の場合は、主に3:00~各取引所の取引終了時間、17:00~翌2:00に発注が可能です。
PTSの場合は、デイタイムセッション(昼間取引)8:20~16:00、ナイトタイムセッション(夜間取引)は16:30~23:59です。
インターネットが利用できる証券会社なら、これらのサービスを提供しているところがほとんどです。
このように、各証券取引所の取引可能時間を気にしなくても株取引は十分可能です。
ご自身の都合の良い時間に合わせ取引してみましょう。
なお、PTSの場合は夜間の取引手数料を無料にしている証券会社もあり、手数料負担を抑えたい人に最適です。
インターネット時間外注文やPTSでは、取引時間外に株取引が出来る点が大きなメリットになります。
デメリット
インターネット時間外注文やPTSは便利ですが、それぞれ次のようなデメリットもあります。
- 翌日の注文として扱われてしまう
- 指値(さしね)注文だと取引が成立しにくい
- 利用者数が少なく値動きは極端
- 資金が少ない人は差金決済(※)に注意
(※)差金決済:株式に投資するのではなく、株式の価格や指数を参照し、買値と売値の差損益部分を決済する方法。
PTSを使った夜間取引の値動きは極端になる傾向があります。
株取引を始めたばかりの人は勝手がわからず、大損失を出すリスクもあります。
そのため、各証券取引所の取引可能時間以外に取引する場合、まずインターネット時間外注文から始めた方が無難です。
通常の取引とは異なる事から、思い通りの取引が出来ない可能性があるのがデメリットと言える。
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株式市場の取引時間の注意点
こちらでは、前述したPTSを使った夜間取引デメリットの際に言及した「差金決済」を詳しく解説します。
差金決済とは?
わかりやすく言えば、同じ銘柄の株を何回か取引した際、最終的な差額のみを取引する決済方法です。
この差金決済は、通常の取引である現物取引では禁止されている決済方法です。
差金決済の仕組み
まずは事例をあげ、差金決済を見ていきましょう。
例:20万円の株を購入した
- 同じ日に、その株を22万円の株価で売却→+2万円
- 同じ日に、同じ株を16万円で購入→-4万円
この際、最終的に4万円のみを支払って株式をやり取りすると差金決済となります。
なんでダメ!?
ただし、差金決済は禁止されています。
それを行わないため、取引ごとに事例では20万円支払い、22万円受け取り、16万円支払いしなくてはいけません。
この様な場合「20万円+16万円=36万円」の買付余力が必要になります。
PTSを利用するのは問題ないものの、こちらで夜間取引をする場合、翌日分の取引として扱われます。
つまり、翌日の証券取引所での取引と合わせ、差金決済になるか否かを考える必要があります。
このように大変内容は複雑となり、初心者は頭が混乱します。
PTSを使った夜間取引は、株取引に十分慣れてから挑戦しましょう。
PTSを利用する際に、現物取引では禁止されている差金決済が可能となるが、仕組みが複雑なので注意が必要となる。
株式市場の取引時間によくある質問
こちらでは、株式市場の取引時間について良くある質問を解説します。
外国の証券取引所には独特な取引時間があるのか?
例えば、欧米には「サマータイム」がある点に注意するべきです。
前述しましたがニューヨーク証券取引所、ロンドン証券取引所、ユーロネクストでは、夏と冬の取引可能時間が異なります。
これはサマータイムを導入しているからです。
欧米では、夏季(初春~初秋)の昼間時間が長いことを利用し、法令で標準時を1時間進めた時刻を使用します。
そのためサマータイム期間中は1時間早くなるのです。
日本では見られない習慣のため、異なる取引可能時間の開始で困惑することもあります。
なお、サマータイム期間は国によって異なります。
- アメリカ:3月(第2日曜日)~11月(第1日曜日)まで
- ヨーロッパ各国:3月(最終日曜日)~10月(最終日曜日)まで
外国の証券取引所で取引を行う場合は、各国のサマータイム期間に注意しましょう。
夜間取引が可能なおすすめ証券会社を知りたい
取引可能時間にこだわらず取引を行いたい場合、おすすめの証券会社は「SBI証券」です。
特徴を解説します。
SBI証券
こちらも取引可能時間は8:20~16:00、17:00~23:59までとなります。
PTSを利用する場合、圧倒的に手数料がお得になる点は魅力です。
〇PTSはジャパンネクストPTS(JNX)
ジャパンネクストPTS(JNX)が利用できます。
こちらは国内最大規模のPTSサービスです。
〇手数料(現物取引手数料の場合)
PTSのデイタイムセッション(昼間取引:8:20~16:00)の次の手数料負担となっています。
約定代金 | 手数料(税込) |
---|---|
~5万円 | 51円 |
~10万円 | 94円 |
~20万円 | 110円 |
~50万円 | 261円 |
~100万円 | 508円 |
~150万円 | 608円 |
~3,000万円 | 963円 |
3,000万円超 | 1,016円 |
取引所取引手数料より負担が軽減されています。
なお、ナイトタイムセッション(夜間取引:17:00~23:59)は手数料無料です。
夜間取引で手数料負担を気にすることなく取引をしたい方々に最適です。
株市場の取引時間を把握して効率よく株取引をしよう!
- 株式市場の取引時間は平日の昼間である
- 東京証券取引所以外にも名古屋・札幌・福岡の証券取引所がある
- 東京以外は15:30まで取引がされている
- 取引時間外でも注文を出せるシステムはある
- ニューヨークやロンドンなどの海外市場の取引時間は日本の夜間になる
- 時間外の取引には注意点がいくつかある
株式市場の取引時間は非常に限られていますが、前述したように例外も存在します。
また、PTSは非常に便利なサービスですが、初心者には不慣れな仕組みとなっています。
とくに値動きは極端となる点、差金決済の有無を確認すべき点は忘れないようにしましょう。
日本の証券取引所や外国の証券取引所を上手く利用していくのが理想的です。
しかし、株初心者はまず東京証券取引所で国内株の購入からはじめるのが無難です。
とはいえ、ご自身の本業を犠牲にして株取引を行うのは本末転倒です。
まずは本業を最優先として、株取引は副次的な資産運用手段として認識しておいた方が良いでしょう。
お金も時間も、無理をしない範囲で株式投資にまわすことが大切です。