上記のように考えているかもしれません。
マイナンバーは個人のさまざまな情報と結びついてしまいますから、厳重な管理が必要です。
しかし、マイナンバーについてどう管理したら適切かわからないと感じている方もいるのではないでしょうか。
そこで、この記事ではマイナンバーを管理するのに役立つマイナンバー管理システムについてわかりやすく解説しています。
- マイナンバー管理システムとは従業員から提供されたマイナンバーを管理するためのシステム
- マイナンバー管理システムの機能は取得・習得、利用・提供、保管・廃棄
- マイナンバー管理システムのメリットはマイナンバーを安全に管理できることなど
- マイナンバー管理システムを選ぶポイントは単独タイプか労務管理システムのひとつかなど
- おすすめマイナンバー管理システムはマネーフォワードクラウドマイナンバーなど
目次
マイナンバー管理システムとは?
マイナンバー管理システムとは文字通り、従業員から提供されたマイナンバーを管理するためのシステムです。
具体的には、従業員のマイナンバーを収集するところから、保管、利用、破棄する機能が揃っていて、マイナンバーを適切に管理することができます。
マイナンバーをシステムで管理することで、書面で保管した時の紛失リスクを防げるだけでなく、セキュリティ面でも安心して利用することが可能です。
マイナンバーは「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン」にのっとって適切に管理することが求められています。
マイナンバー管理システムではこのガイドラインどおりにマイナンバーを管理できるのです。
マイナンバー管理システムの主な機能
マイナンバーには以下のような機能があります。
それぞれの機能について詳しく見ていきましょう。
マイナンバー取得・習得
マイナンバー管理システムの主な機能としてまず挙げられるのは、マイナンバー取得・習得です。
マイナンバー管理システムではマイナンバーをペーパーレスで取得できます。
マイナンバー利用・提供
マイナンバー管理システムの主な機能としては、マイナンバー利用・提供も挙げられます。
マイナンバーは官公庁へ書類を提出する時などに記載する必要があります。
マイナンバー管理システムでは、マイナンバーを適切に利用・提供できる機能も揃っています。
マイナンバーを利用した履歴を見れるマイナンバー管理システムもあります。
マイナンバー保管・廃棄
マイナンバー管理システムの主な機能としては、マイナンバー保管・廃棄も挙げられます。
取得したマイナンバーは安全に保管しておく必要があります。
また、従業員の退職などで利用しなくなった時には適切に廃棄しなければなりません。
マイナンバー管理システムでは安全にマイナンバーの保管・破棄ができます。
マイナンバー管理システムの5つのメリット
マイナンバー管理システムのメリットは主に以下の5つです。
それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。
メリット①:マイナンバーを安全に管理できる
マイナンバー管理システムのメリットとしてまず挙げられるのは、マイナンバーを安全に管理できることです。
上でも述べたとおりマイナンバーは重要な個人情報であるため、安全に保管しておく必要があります。
もしマイナンバーが流出してしまうと、企業イメージの悪化を招き、損害賠償請求を受ける場合もあります。
メリット②:マイナンバーを効率的に収集できる
マイナンバー管理システムのメリットとしては、マイナンバーを効率的に収集できることも挙げられます。
マイナンバーは重要な個人情報なので、収集する時にも最新の注意を払って慎重に行う必要があります。
するとどうしてもマイナンバーの収集効率が下がってしまいますが、マイナンバー管理システムにはマイナンバーを効率的に、しかも安全に収集できる機能が揃っています。
メリット③:帳簿を簡単に発行できる
マイナンバー管理システムのメリットとしては、帳簿を簡単に発行できることも挙げられます。
源泉徴収票など、一部の帳簿では従業員のマイナンバーが必要になります。
この時に、マイナンバーを転記するのは面倒ですから、労務管理システム、給与計算システムなどと連携できるマイナンバー管理システムを使うと便利です。
メリット④:法改正にも対応できる
マイナンバー管理システムのメリットとしては、法改正にも対応できることも挙げられます。
マイナンバーの取り扱いに関する法律は今後変わっていく可能性があります。
自社でマイナンバーを管理する場合、このような法改正にいちいち対応していては大変ですよね。
しかし、マイナンバー管理システムを使っていればシステムの提供元が法改正に対応してくれるので安心です。
メリット⑤:セキュリティが厳重
マイナンバー管理システムのメリットとしては、セキュリティが厳重なことも挙げられます。
厳重な管理が求められるマイナンバーを管理するシステムでは厳重なセキュリティを持ったものが多いです。
用いられているセキュリティは大手金融機関でも用いられているものなので安心です。
マイナンバー管理システムを選ぶ8つのポイント
マイナンバー管理システムを選ぶポイントは主に以下の8つです。
それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
ポイント①:単独タイプか労務管理システムの一部か
マイナンバー管理システムを選ぶポイントとしてまず挙げられるのは、単独タイプか労務管理システムの一部かです。
自社にまだ労務管理システムが導入されていない場合、労務管理をまとめて自動化することで大きな効率化を実現できるでしょう。
一方、自社内にすでにある労務管理システムを活かしたい場合には、マイナンバーを管理することだけに特化した単独タイプを選ぶのもひとつの手です。
この2つのタイプのおすすめマイナンバー管理システムについては下で解説しています。
ポイント②:他のシステムと連携できるか
マイナンバー管理システムを選ぶポイントとしては、他のシステムと連携できるかも挙げられます。
マイナンバーは特に人事労務系のシステムと組み合わせると便利な場合が多いです。
マイナンバーは源泉徴収票など労務関係の書類に記載する場面が多いからです。
ポイント③:セキュリティ
マイナンバー管理システムを選ぶポイントとしては、セキュリティも挙げられます。
マイナンバーは重要な個人情報ですから、セキュリティにも気をつけたいところです。
マイナンバー管理システムがどのようにセキュリティを担保しているか確認しておくと良いでしょう。
ポイント④:収集方法
マイナンバー管理システムを選ぶポイントとしては、収集方法も挙げられます。
マイナンバーの収集方法には主に3つの種類があります。
画面入力型の場合、マイナンバーを登録してほしい人にメールを送信し、リンクから情報を入力してもらいます。
ID・パスワード形式の場合には、マイナンバーを登録してほしい人にID・パスワードを付与し、その情報でログインしてもらってマイナンバーと本人確認書類をアップロードしてもらいます。
ワンタイムURL方式の場合には、ワンタイムURLを共有してマイナンバーと本人確認書類を提出してもらいます。ワンタイムURLはマイナンバーの提出が終わったらアクセスできなくなるため、セキュリティ性能が高いです。
ポイント⑤:帳簿への反映方法
マイナンバー管理システムを選ぶポイントとしては、帳簿への反映方法も挙げられます。
便利なのは、APIで自動的にデータを連携できるタイプです。特に労務管理システムとマイナンバー管理システムを結びつける時に役立つでしょう。
もしくは、マイナンバー管理システムからCSVファイルを落として、そのデータを労務管理システムに入力する場合もあります。
ポイント⑥:価格
マイナンバー管理システムを選ぶポイントとしては、価格も挙げられます。
同じくらいの性能であれば、最終的に価格で選ぶのもひとつの手でしょう。
ポイント⑦:社員の人数
マイナンバー管理システムを選ぶポイントとしては、社員の人数も挙げられます。
マイナンバー管理システムの中には、大人数の企業に適したものもあれば、少人数の企業に適したものもあるからです。
たとえば、少人数の場合には労務管理システムの導入に十分なメリットがなく、マイナンバー管理システムだけ導入したい場合もあるでしょう。
一方、大人数の場合には労務管理システムの中で連携できたほうが便利な場合が多いです。
ポイント⑧:操作性
マイナンバー管理システムを選ぶポイントとしては、操作性も挙げられます。
マイナンバー管理システムでは、従業員や取引先などにマイナンバーの登録をお願いすることになります。
登録画面がわかりにくいとマイナンバー収集の効率が落ちてしまいますよね。
無料トライアルがあるマイナンバー管理システムもありますので、操作性を事前に確認しておくと良いでしょう。
マイナンバー管理システム比較9選【単独】
マイナンバー管理機能単独のおすすめマイナンバー管理システムは主に以下の9つです。
それぞれのマイナンバー管理システムについて詳しく見ていきましょう。
マネーフォワードクラウドマイナンバー
- セキュリティ性能が高い
- 二段階認証に対応
- マネーフォワードクラウド給与とAPI連携できる
マネーフォワードクラウドマイナンバーはセキュリティ性能の高さが魅力的なマイナンバー管理システムです。
マネーフォワードは厳重なセキュリティを求められるお金関係のシステムを多く作っていることもあり、セキュリティ性能が高くなっているのです。
具体的には、二段階認証に対応していたり、ワンタイムパスワード形式を選べたりします。
同社が開発しているマネーフォワードクラウド給与とAPIを連携させることもできます。
料金
- 1名あたり月額100円(6名以上の場合)
奉行Edgeマイナンバークラウド
- 1.1万社の導入実績
- 3段階認証に対応
- 奉行シリーズと自動連携可能
奉行Edgeマイナンバークラウドは1.1万社の導入実績があるマイナンバー管理システムです。
一部のシステムとAPIで連携できるほか、同社が開発している奉行シリーズとは自動的に連携できます。
マイナンバーにアクセスするには3段階の認証が必要などセキュリティも厳重です。
料金
- 年間利用料(初年度):24,000円
- 月額100円/1名あたり
ジンジャーマイナンバー
- 操作履歴が保存される
- 全業務がクラウド上で完結
- 簡単にマイナンバー収集を依頼できる
ジンジャーマイナンバーはマイナンバーに関する全ての業務をクラウド上で完結できるサービスです。
システムから簡単にマイナンバーの収集を依頼できます。
マイナンバーにアクセスした操作履歴も保存されるため、もし怪しい動きがあった場合にも見逃しません。
ジンジャーシリーズで人事労務全体を自動化することもできます。
料金
- 1名あたり月額300~1,000円(6名以上の場合)
フリーウェイマイナンバー
- ユーザー満足度が高い
- 従業員20名までは無料
フリーウェイマイナンバーは満足度の高さが魅力的なマイナンバー管理システムです。
クラウド型業務システムとして、価格満足度、顧客満足度、サポート充実度でそれぞれNo.1を達成しています。
従業員20名までは無料で利用できる点も魅力的ですね。
料金
- 20名まで:無料
- 21名~:月額1,980円
MJSマイナンバー
- 3つの運用方法から選べる
- 特定個人取り扱いガイドラインに準拠
- 削除すべきマイナンバーを表示
MJSマイナンバーはクラウド型、オンプレミス型、BPOから運用方法を選べるマイナンバー管理システムです。
特定個人情報の取り扱いガイドラインに準拠しており、安心して利用することができます。
削除予定日を設定すれば、どのマイナンバーを削除すべきか表示することもできます。
料金
要お問い合わせ
皆伝!マイナンバー
- 法令を遵守してマイナンバーを管理できる
- リスクを発見する機能がある
- 会計、人事システムと連携できる
皆伝!マイナンバーはマイナンバーを収集し、さまざまな帳簿に合わせて出力できるサービスです。
法令を遵守してマイナンバーを管理できのはもちろん、潜在リスク、顕在化したリスクを発見する機能にも優れています。
会計システムや人事システムと連携して利用できる点も大きなメリットと言えます。
料金
要お問い合わせ
マイナクラウド
- データ、通信が暗号化される
- サーバー管理のプロ集団が提供
- 手軽にマイナンバーを入力できる
マイナクラウドは漏洩リスクの軽減にこだわったマイナンバー管理システムです。
マイナンバーのデータは暗号化され、さらに通信も暗号化されているため、マイナンバーを厳重に管理できます。
サーバー管理のプロ集団が提供している点も信頼できますね。
誰でも手軽にマイナンバーを入力できる仕組みも備わっています。
料金
- プラン10:月額1,000円
- プラン30:月額2,400円
- プラン60:月額4,800円
- プラン100:月額8,000円
nyoibox
- ノーコードでWebデータベースを作成できる
- 月額480円から利用できる
nyoiboxはノーコードでさまざまなWebデータベースを作成できるサービスです。
情報システム担当者などの詳しい人がいなくても、誰でもさまざまなシステムを作成できます。
もちろんマイナンバーにも対応しており、マイナンバーを暗号化しセキュリティ性能を上げる工夫も備わっています。
月額480円(1人あたり)で利用できる手軽さも魅力的ですね。
料金
- 月額300円(1ユーザーあたり)
セキュアMyNUMBER
- 月額30円から利用できる
- 簡単にマイナンバーを入力できる
- 管理者が代わりにマイナンバーを入力できる
セキュアMyNUMBERはローコストでマイナンバーを管理できる点が魅力的なマイナンバー管理システムです。
100名未満の組織の場合、月額100円(1人あたり)から利用でき、さらに100名を超える場合には月額30円(1人あたり)になるのですから驚きです。
誰でも簡単にマイナンバーを入力でき、管理者に代わりにマイナンバーを入力してもらうこともできます。
料金
- マイナンバー10:初期費用10,000円、月額1,000円
- マイナンバー20:初期費用10,000円、月額2,000円
- マイナンバー30:初期費用10,000円、月額3,000円
- マイナンバー100:初期費用30,000円、月額10,000円
マイナンバー管理システム比較6選【労務管理システムの一機能】
労務管理システムの一機能になっている、おすすめのマイナンバー管理システムは主に以下の5つです。
それぞれのマイナンバー管理システムについて詳しく見ていきましょう。
SmartHR
- 労務関係の手続きをまとめて効率化
- 2つのマイナンバー収集方法から選べる
- マイナンバーが暗号化されて保存される
SmartHRはさまざまな労務関係の手続きを効率化できる労務管理システムです。
マイナンバーが必要な源泉徴収票はもちろん、年末調整など多くの書類を自動で作成することが可能です。
マイナンバーは従業員に入力してもらう方法はもちろん、管理者が直接入力する方法も選べます。
マイナンバーは暗号化されており、たとえデータが流出してもマイナンバーがバレることはありません。
料金
要お問い合わせ
クラウドハウス労務
- 人事労務関係の約70%の業務をなくせる
- マイナンバーが流出しても外部にバレない
- 手厚いサポートがある
クラウドハウス労務は人事労務関係の約70%の業務をなくせる労務管理システムです。
マイナンバーは暗号化して収集し、流出しても外部にバレることはありません。
労務管理システムを導入するのが初めての場合でも、手厚いサポートがあるため安心して導入できます。
料金
要お問い合わせ
人事労務freee
- メールを送信してマイナンバーを収集
- 勤怠管理から入退社手続きまでできる
- 人事、労務の仕事をまとめて効率化
人事労務freeeは人事・労務の仕事をまとめて効率化できる労務管理システムです。
勤怠管理、給与計算、年末調整、入退社手続きができるシステムが揃っています。
マイナンバーはメールを送信して情報を入力してもらう形式です。
料金
- 月額1,980円~
ジョブカン労務HR
- 使いやすいUI
- シリーズ全体で10万社以上の導入実績
- 従業員5名までなら無料で利用できる
ジョブカン労務HRは使いやすさに定評がある労務管理システムです。
労務の業務に慣れていない人でも労務の仕事を効率的にこなすことが可能です。
その操作のわかりやすさからか、ジョブカンシリーズ全体で10万社以上の導入実績があります。
従業員5名までであれば無料で利用できる点も魅力的ですね。
料金
- 1ユーザーあたり月額400円~
オフィスステーション
- 119の帳簿に対応
- 電子申請にも対応
- 必要な機能だけ厳選して利用可能
オフィスステーションは119の帳簿に対応している労務管理システムです。
帳簿の中には、そのまま電子申請に利用できるものもあります。
その上、必要な機能だけを厳選して利用することもできるため、自社に合った労務管理システムを構築することができます。
ちなみに、マイナンバー管理の機能だけで良い場合には、100名以下の会社の場合、3300円と低価格になります。
料金
- 登録料:11万円
- 月額費用:従業員1名あたり440円
HybRid
- QRコードでマイナンバーを配布できる
- 確認済みの画像を自動削除できる
HybRidは入社から退社までに必要な手続きを一通りオンライン上で完結できる労務管理システムです。
マイナンバーの収集方法はメールもありますが、メールを使わない人向けにQRコードの配布でも対応できます。
確認済みの画像を自動で削除するといったセキュリティ対策もバッチリです。
料金
- 月額150円(1IDあたり)
企業のマイナンバー管理に求められる4つのルール
企業のマイナンバー管理に求められるルールは主に以下の4つです。
それぞれのルールについて詳しく見ていきましょう。
取得・利用・提供
企業のマイナンバー管理に求められるルールとしてまず挙げられるのは、取得・利用・提供です。
企業はマイナンバーが必要な書類を作成するために、従業員からマイナンバーを取得しなければなりません。
その上で、マイナンバーを取得する時には、何に利用するのか明示して、従業員に確認を取る必要があるのです。
保管・廃棄
企業のマイナンバー管理に求められるルールとしては、保管・廃棄も挙げられます。
マイナンバーは従業員が在籍中などで利用する可能性がある時にだけ保管し、退職などで利用する可能性がなくなった時にはすぐに廃棄する必要があります。
そして、廃棄した時には、廃棄したことを記録して残しておく必要があります。
委託
企業のマイナンバー管理に求められるルールとしては、委託も挙げられます。
企業は税理士や社労士などの専門家にマイナンバー関連の業務を委託することができるのです。
しかし、委託して放置しておけば良いというものではなく、適切に利用されているか監督する必要があります。
そのために、慎重に委託先を選んだり、委託先でのマイナンバーの取り扱いの概要を把握したりしておく必要があります。
安全管理措置
企業のマイナンバー管理に求められるルールとしては、安全管理措置も挙げられます。
企業にはマイナンバーをなくしたり漏洩したりしないよう、安全に管理しておく義務があるのです。
具体的には、マイナンバー取り扱いの基本方針を策定し、運用していく必要があります。
マイナンバー管理システムのまとめ
マイナンバー管理システムの主な機能は以下のとおりです。
マイナンバー管理システムのメリットとしては以下のようなものが挙げられます。
マイナンバー管理システムを選ぶポイントは以下のとおりです。
おすすめマイナンバー管理システムとしては以下のようなものが挙げられます。
企業のマイナンバー管理に求められるルールは以下のとおりです。