この記事を読んでいるあなたは、上記のように考えているかもしれません。
業務効率化・DX化が叫ばれている昨今、業種・職種を問わずERPを導入する企業が増えています。
この記事では、おすすめのERPを比較しながら選定時のポイント・注意点まで幅広くお伝えしていきます。
- ERPとは「統合基幹業務システム」「基幹システム」のこと
- ERPのタイプには「総合型」「職種特化型」「業種特化型」「カスタマイズ型」がある
- ERPを活するメリットは、業務効率の改善・リアルタイムな経営の意思決定など
- 自社に合ったERPを選ぶポイントは、自社課題に合った踏査機能・カスタマイズ性など
- おすすめのERPはMicrosoft Dynamics 365 Business Central・NetSuiteなど
目次
ERPとは
ERPとは、「Enterprise Resource Planning(企業資源計画)」の略称です。
「統合基幹業務システム」もしくは「基幹システム」と呼ばれることもあり、業種・職種を限定せずさまざまな企業に導入されるようになりました。
自社が持つヒト・モノ・カネの資源を一元管理できるシステムであり、業務効率やルーティンワークの進捗把握に役立ちます。
代表的なERPのタイプ
ERPの代表的なタイプとして挙げられるのは、下記の4つです。
それぞれの対応について、詳しく見ていきましょう。
総合型
総合型ERPは、自社が持つヒト・モノ・カネ全ての資源管理ができるタイプです。
経営に必要な情報を一元管理できるため利便性が高く、情報やナレッジの集約にも向いています。
大企業向けの大規模パッケージが多く提供されており、複数部門を横断しながら使えることも利点です。
職種特化型
職種特化型ERPとは、その名の通り一部の職種に特化して開発されたタイプです。
代表的な例として、下記のようなERPが挙げられます。
- 会計管理システム
- 販売管理システム
- 在庫・購買管理システム
- 生産管理システム
- 給与管理システム
- 人事管理システム
例えば会計管理システムや給与管理システムは、経理部で使われることが多いでしょう。
人事管理システムは人事部や総務部で使われることが多く、特定部署の従業員しか扱いません。
担当部門の業務効率化に優れたタイプと言えるでしょう。
業種特化型
業種特化型ERPとは、その名の通り一部の業種に特化して開発されたタイプです。
代表的な例として、下記のようなERPが挙げられます。
- フィルム加工業特化型のERP
- 運送・倉庫業界特化型のERP
- 製造業・メーカー特化型のERP
業界独特の基準やフローに特化した管理ができるため、一般的なERPでは自社にマッチしないシーンでも使えます。
他業種にはない文化がある業種であれば、業種特化型ERPを検討してみるとよさそうです。
カスタマイズ型
カスタマイズ型ERPは、機能やアプリを自由に選択し、カスタマイズできるタイプです。
標準搭載されている機能は非常にコンパクトかつ最小限でありながら、必要な機能だけピックアップして追加できるためコストパフォーマンスに優れています。
自社独自の業務がある企業や、必要最小限のコストで効率よく運用したい企業におすすめです。
ERPを活用するメリット
ERPは、業務効率化を目的としたDXツールとしても注目されています。
そのため、下記のような導入メリットがあります。
それぞれのメリットについて、詳しく見ていきましょう。
残業・休日出勤を抑制できる
ERPによる業務効率化ができれば、残業・休日出勤の抑制ができます。
働き方改革の一環としてERPを導入している企業が多いのも、納得と言えるでしょう。
また、働き方改革や自動化を推奨するために経済産業省が設立した「IT導入補助金」の対象となるERPも多いです。
ルーティンワークの負担を減らし、ワークライフバランスを充実させるきっかけとして活用してみましょう。
ヒューマンエラーを予防できる
ERPを活用し、ヒューマンエラーを予防することも可能です。
ERPには、必須項目の抜け・漏れがあったときや期限が近い業務に対し自動でアラートを出す機能が搭載されています。
担当者の知識・業務レベルに依存することなく業務を平準化したいときや、ミス・トラブルを予防して効果的に業務を回したいときにおすすめです。
情報を一元管理できる
ERPは、自社の保有資源に関する情報を一元管理するときにも便利です。
紙の台帳とExcelを照らし合わせたり、担当者に逐一確認しながら業務を進めたりする必要がありません。
ノウハウやナレッジを集約する場としても活用でき、使えば使うほど自社の財産となっていくでしょう。
経営陣のリアルタイムな意思決定を支持できる
ERPを使って情報の一元管理ができるようになれば、経営陣によるリアルタイムな意思決定を支持できます。
マーケットの動き・社会情勢・最新ニュースを反映したスピーディーな経営判断ができるようになり、機会損失を逃さずビジネスチャンスを掴めるでしょう。
トレンドの移り変わりが激しい昨今、企業に求められるスピードは年々増しています。
トラブル対応も早くなるため、企業の信頼感創出にも貢献します。
テレワークなど多様な働き方に対応できる
ERPのタイプによっては、テレワークなど多様な働き方に対応できるものが存在します。
特にクラウド型ERPは、インターネット環境とパソコンさえあればいつでもどこからでも更新可能です。
自宅・取引先・サテライトオフィス・コワーキングスペースなど働く場所が多様化している昨今、ERPのようなシステムを導入し「働きやすさ」を向上させてみるのもよいでしょう。
時間の制約もなく、海外拠点などを持つグローバル企業にも支持されています。
セキュリティレベルを本部で一括設定できる
ERPは、セキュリティレベルを本部で一括設定できる点もメリットです。
セキュリティ設定のマニュアルを用意する必要がなく、従業員のITリテラシーに依存せず高レベルのセキュリティを構築できるでしょう。
万が一の情報流出・漏洩を予防する施策としても有効であり、企業のリスク対策としても効果的です。
また、自社のセキュリティポリシーに合ったERPを選定すれば、齟齬が生じることもありません。
ERPの選び方・ポイント
ERPはタイプ別・機能別に各社多数のタイプが提供されていますが、「自社に合ったERP」を選定することが大切です。
導入後にミスマッチや齟齬が出ないよう、選定のポイントを押さえておくとよいでしょう。
ERPを選ぶ際は、下記のポイントに気を付けておくことをおすすめします。
下記でそれぞれのポイントを解説します。
自社課題に合った機能が搭載されているか
ERPを選ぶポイントとしてまず挙げられるのは、自社課題に合った機能が搭載されているかです。
ERPを導入する理由は企業ごとにさまざまであり、「何をゴールとするか」で求めるERPも変わってくるでしょう。
例えば販売部門の業務が複雑化かつ属人化している場合、販売管理に強く誰でも使いやすいUI/UXのERPを導入するとよいでしょう。
反対に自社の規模が大きくなり人材管理に手が回らなくなっている場合、人事管理に強いERPを導入して人材の「見える化」を図る必要があります。
まずは自社の課題を浮き彫りにしたうえで、対策案に合ったERPを選定するよう意識してみましょう。
クラウドかオンプレミスか
ERPは、クラウドもしくはオンプレミスで提供されていることが特徴です。
クラウドはインターネット上の仮想空間上でシステムを保有できるため、インターネット環境とパソコンさえあればいつでもどこからでもアクセスできます。
テレワークやモバイルワーク環境と相性がよく、時間・場所を選ばずどこでも使用できるシステムとして活用できるでしょう。
反対にオンプレミスは自社内にサーバーを設置できるため、セキュリティレベルが高くなります。
自社ネットワークを経由してアクセスしてきた人だけを対象にでき、不正アクセスに強くなるのです。
いつ誰がどんなシーンでERPを使うか想定し、選定していきましょう。
コストが予算内に収まるか
ERPを比較する際は、コストも重要です。
日常的に使用することになるERPの選定時は、「ランニングコストを抑えられるか」という視点を持っておくとよいでしょう。
また、最初はスモールステップでの導入を検討している場合、後々コストが膨らみすぎないか検討しておきます。
導入部門が増えたとき、担当者や付与IDの数が増えたときのことも想定しながら試算するのが理想です。
毎月ランニングするコストだけでなく初期費用なども比較の材料に入れ、コストパフォーマンス重視で選定するのもよいでしょう。
自社のセキュリティポリシーと合致しているか
ERP選定の際は、必ずセキュリティレベルを確認しておきます。
自社のセキュリティポリシーに合致していれば問題ありませんが、ズレがある場合情報の流出・漏洩トラブルが起きたときの責任が重くなるでしょう。
ERPの適用範囲が広いほどさまざまな情報が集約するため、芋づる式で漏洩が起こることもあり得ます。
特に顧客・従業員の個人情報や取引先との機密情報が漏洩したときのダメージは大きく、市場からの信頼を失う要因となるため注意が必要です。
カスタマイズ性が高いか
カスタマイズ性が高いERPであれば、今後自社業務が変動しても対応できます。
また、業界独自の文化がある企業や細かく設定をしながら利便性を高めたい企業にも便利でしょう。
機能の追加(削除)に合わせて料金が変動する場合、自社に合った必要最小限のコストだけで済むことも多いです。
パッケージ化されたプランであっても、自社が求める機能が網羅されているか、今後必要になったときにオプション追加できるかなど検討しておくことをおすすめします。
サポートが充実しているか
サポートが充実しているERPでは、チャット・電話・メールを使って問い合わせをすることが可能です。
なかには画面共有しながらマンツーマンで操作を教えてくれたり、オンボーディングから伴走してくれたりするERPもあるため検討してみましょう。
土日祝日に対応しているか、問い合わせから返答までどれくらいのタイムラグがあるかを調べておくこともおすすめです。
「万が一管理担当者が急に変わっても大丈夫か」をひとつの視点として持っておけば、長期的な利用も安心です。
使いやすいUI/UXか
使いやすいUI/UXであれば、シンプルかつ直観的な操作が叶います。
「誰にでもわかるユーザーインターフェース」を重視してERPを導入すれば、従業員に使い方を教える手間と時間を短縮できるのです。
別途操作マニュアルを準備せずとも使えるため、従業員にとってもストレスがありません。
管理の手間を楽にするという意味でも、検討してみましょう。
おすすめのERP比較表
次に、おすすめのERPを比較表にして紹介します。
おおまかな特徴・料金を掴んでおきましょう。
ERP名 | 特徴 | 料金 |
---|---|---|
Microsoft Dynamics 365 Business Central | 拠点数多め企業向き | 1ユーザー870円~ |
NetSuite | 標準搭載機能多め | 月額20万円~ |
GRANDIT | 業種・目的別の導入可 | 要問合せ |
Oracle Fusion Cloud ERP | 海外支店分析に強い | 要問合せ |
SAP Business ByDesign | 分析機能が充実 | 要問合せ |
Biz∫ | 大企業向け | 要問合せ |
スマイルワークス | 法改正への対応が早い | 月額1万円~ |
SuperStream | 会計・人事給与に強い | 要問合せ |
kintone | ボトムアップ運用向き | 1ユーザー1,500円~ |
GLASIAOUS | 国際会計に強い | 月額32,780円~ |
おすすめのERP10社を比較!それぞれの特徴は?
ERPのおすすめとして、下記が挙げられます。
それぞれのERPの特徴を紹介するため、今後ERP導入を検討している場合はぜひお役立てください。
Microsoft Dynamics 365 Business Central
出典:https://dynamics.microsoft.com/ja-jp/business-central/overview/
- 22万社以上の導入実績がある
- 世界126ヶ国の言語に対応している
- 支店・拠点が多くても管理しやすい
Microsoft Dynamics 365 Business Centralは、株式会社パシフィックビジネスコンサルティングが提供するERPです。
世界126ヶ国語に対応しているためグローバル企業への導入にも対応でき、すでに世界各国22万社の実績を持っています。
offic製品との連携性が高く、Word・Excel・PowerPointなど代表的なオフィスワークツールの流し込みも可能です。
Microsoft Dynamics 365 Business Central内に蓄積されたデータをExcel形式で吐き出したり、過去のデータを一括で取り込んだりできることもポイントです。
カスタマイズ性もあり、用途・利用シーンに合わせて機能を拡張したいときに便利でしょう。
NetSuite
出典:https://www.netsuite.co.jp/
- 世界3万1,000社の導入実績
- 必要な機能が幅広く標準搭載されている
- 使用できるシーンが多い
NetSuiteは、株式会社エイアンドティが提供するOracle社のERPです。
世界3万1,000社で導入実績のある大手ERPとして注目されています。
使用するシーンを限定しないことも特徴であり、下記のような機能が搭載されています。
- 財務会計管理
- 受注管理
- 生産管理
- サプライチェーン管理
- 倉庫管理・フルフィルメント
- プロキュアメント
- 人事管理
調達・生産・保管・支払い・販売まですべて一元管理したい企業に向いているでしょう。
会計・人事など社内向けツールも活用できるため、ERPひとつで全社的な業務効率化を図りたいときに便利です。
また、オールインパッケージであるため必要機能を細かく選定せずとも即使い始められます。
その分機能を豊富に使う大企業向けERPとなっているため、自社規模と照らし合わせながら検討してみるとよいでしょう。
GRANDIT
- 業種・目的別にソリューションを選定できる
- 精密な予実管理と経営分析に強い
- セミナーやイベントの主催が多い
GRANDITは、GRANDIT株式会社が提供するERPです。
業種・目的別にソリューションを選定できることが大きな特徴であり、例えば下記のような業種が挙げられています。
- 組み立て製造業
- 商社・卸売業
- 情報サービス業
- サービス業
- プロセス製造業
- 小売業
- 建設・工事業
- その他業種
また、目的別の導入として下記からソリューションを選択できます。
- グループ導入
- 経営分析
- 業務効率
- 電子調達システム申請
- 内部統制
- 多通貨・多言語
- スマートデバイス
- 帳票システム基盤化
- 軽減税率・インボイス
- RPA
業種・職種を選ばず使えるERPでありながら、自社業務にマッチする環境を構築できると言えるでしょう。
特に経営分析に強いERPであり、リアルタイムかつ詳細なレポーティングが可能です。
イベントやセミナーも定期開催されているため、まずは参加して情報収集するのもよいでしょう。
Oracle Fusion Cloud ERP
出典:https://www.oracle.com/jp/erp/
- 海外支店の経営分析ができる
- 外出先からでも高いセキュリティレベルでアクセスできる
- 標準搭載機能が多い
Oracle Fusion Cloud ERPは、日本オラクル株式会社が提供するERPです。
支店ごとの経営分析もできること、海外支店も対象であることが大きな特徴です。
標準搭載機能も多く会計・販売・調達・生産・物流に至るすべてを一元管理することができます。
ソリューション自体は業務ごとに完結しているため、「まずは会計部門にだけ導入したい」などのスモールステップが叶いやすいでしょう。
外出先・テレワーク環境からも高いセキュリティレベルでアクセスできるSaaS型であり、下記のようなセキュリティ対策を構築できます。
- ERP実装時のセキュリティ一括設定
- 職種ごとのコンプライアンスレポート作成
- ユーザーごとに異なるアクセス認証
- 重要な取引や多額の支払いに関する監視
- 設定変更に関する監視
- 監査・認証ワークフローの簡略化
新たなリスク検出にも長けており、セキュリティが心配なときにも導入しやすいツールと言えます。
SAP Business ByDesign
出典:https://www.sap.com/japan/products/business-bydesign.html
- カスタマーリレーションシップに強い
- プロジェクトごとの管理もできる
- 業種別機能をオプション搭載できる
SAP Business ByDesignは、SAPジャパン株式会社が提供するERPです。
他のERPよりカスタマーリレーションシップ向けに搭載されている機能が多く、マーケティング・セールス・サービスのシーンで活躍します。
より効果的なキャンペーンを打ち出したいときや、販売・営業に関する業務を自動化したいときに向いているでしょう。
その他、下記に代表される主なERP機能はすべて網羅されています。
- ファイナンス(財務・会計など)
- 人事(勤怠管理・労務管理・タレントマネジメントなど)
- プロジェクト(ガントチャート管理など)
- 調達・購買(仕入先選定・購買管理など)
- サプライチェーン管理(製品開発・計画管理・倉庫管理など)
また、業種別の機能もオプションで追加できます。
市場のニーズにリアルタイムで対応したいときや、サプライチェー全体の透明性を確保したいときに活用するとよいでしょう。
特に製造業および商社・卸売業向けの機能が多く、カスタマイズしながら使うことができます。
Biz∫
出典:https://www.biz-integral.com/
- 大企業向けERPとして有名
- ワークフロー分野に強い
- 業界別のテンプレートが設置されている
Biz∫は、株式会社NTTデータ・インテグラルが提供するERPです。
大企業向けERPとして有名であり、従業員規模100名以上もしくは売上100億円以上の環境で使うのが望ましいでしょう。
ワークフロー分野で国内No.1のシェアを有する「intra-mart」をベースに会計・販売・人事を新たにカバーしたパッケージとして販売され、ワークフロー分野に強めです。
事業拡大・再編があっても変わらず使えることもポイントで、今後の企業成長が読めない時代でも重宝されるようになりました。
また、業界別のテンプレートも豊富であり、導入から運用開始までのオンボーディングに迷うことがありません。
サポートも手厚く、問題なく軌道に乗るまで専用のカスタマーサポートチームが組まれることも頼もしさを支える要因となっています。
スマイルワークス
出典:https://www.smile-works.co.jp/
- プロジェクト別に収支管理できる
- ワークフロー設定が細かく利便性に長けている
- 最新の法改正にスピーディーな対応ができる
スマイルワークスは、株式会社スマイルワークスが提供するERPです。
ERP上にプロジェクトを立て、売上・仕入・経費・社内工数などプロジェクトごとに収支管理することが可能です。
そのため収支バランスを常に可視化でき、リアルタイムな経営判断に用いやすいツールと言えるでしょう。
プロジェクトごと・対応業務ごと・時期ごとに承認者を変えられるなどワークフローの柔軟性が高く、実態に合った運用ができることも利点です。
また、最新の法改正にも対応しており、バージョンアップ費用がかかりません。
インボイス・ストレスチェック制度など変化の多い財務・会計・経理・労務部門で特に重宝します。
財務会計機能である「会計ワークス」は電子帳簿保存法に対応しているため、別途アップデートする必要もありません。
SuperStream
出典:https://www.superstream.co.jp/
- 会計・人事給与に強いERP
- AIやRPAを使った自動化を叶える
- クラウド型なのでテレワーク環境にも最適
SuperStreamは、株式会社日立システムズが提供するERPです。
主に下記4分野に強いERPとして注目されており、バックオフィスの平準化・効率化に貢献します。
- 経理部門
- 人事部門
- 経営企画部門
- 情報システム部門
例えば経理部門では、決算の早期化・税制改定への柔軟な対応・企業独自の管理科目設定など多数のメリットを受けられます。
人事部門では、HR資源の可視化・タレントマネジメント・マイナンバー対応などに適用することが可能です。
AIやRPA機能も搭載しており、ルーティンワークの自動化・簡素化を図りたいときにも便利でしょう。
バックオフィス担当者の業務負荷を軽減しやすく、残業・休日出勤の抑制に役立ちます。
クラウド型であるため、バックオフィス部門のテレワーク対応にもおすすめです。
kintone
出典:https://kintone.cybozu.co.jp/
- チームメンバーとSNSのようなコミュニケーションができる
- アプリやコミュニケーションスペースを追加できる
- ボトムアップの運用が叶う
kintoneは、サイボウズ株式会社が提供するERPです。
効率化や平準化だけでなくチームメンバー同士のコミュニケーションに視点を置いていることが特徴であり、随所に社内コミュニケーションを助ける工夫がされています。
例えば、kintoneではチャット機能を使いSNSのような気軽なコミュニケーションができます。
入力・登録した内容に「いいね」をつけたりサンキューカードを送ったりできるため、部署内で働く他メンバーからの反応をダイレクトに届けることができます。
プロジェクトごとにコミュニケーションスペースを設けて報告・連絡・相談する使い方もでき、働きながら自然とモチベーションが上がるでしょう。
自社で働く「ヒト」に目を向け、エンゲージメント向上施策として導入してみてもよさそうです。
GLASIAOUS
- 多言語・他通貨・複数会計基準・各国税制に対応
- 国際会計に強いERP
- 多角的な財務分析をしたいときにも便利
GLASIAOUSは、ビジネスエンジニアリング株式会社が提供するERPです。
国際会計に強いERPとして有名であり、多言語・他通貨・複数会計基準・各国税制に対応しています。
設定を細かく変更せずともクリックのみで切り替えられるため、ひとりの担当者が複数を同時管理したいときにも便利でしょう。
海外拠点の多い企業や、グローバル企業におすすめです。
多角的に財務分析できる会計管理機能も搭載されており内部統制に役立てることも可能です。
ERP比較前にチェックしたい注意点
ERP導入前は、下記のチェックポイントを確認しておくとよいでしょう。
確認を怠ってしまうと、あとで大きなミスマッチが発覚する可能性があります。
下記で詳しく解説します。
ERP導入が目的にならいよう配慮する
「自社が何のためにERPを導入するのか」改めて考え、ERPの導入自体が目的にならないよう配慮する必要があります。
機能・コスト・セキュリティレベルなど細かな比較を進めるにつれ、どんな課題を解決したかったのか見失ってしまうことも多いものです。
本来の目的を見失うと自社に合ったERPが選定できなくなり、「思っていたのと違った…」というミスマッチが生じてコストも時間も無駄になってしまいます。
ERPの適用部署・使用者を決めておく
あらかじめ、ERPを適用する部署・使用者を決めておきましょう。
適用範囲が定まれば、「誰がどんなシーンで何のために」ERPを使うか想像しやすくなり、導入後のイメージを具体的に想像できます。
また、適用範囲は順次拡大する予定なのか、当初のままランニングさせていくかも検討しましょう。
現場スタッフからの声を積極的に吸い上げる
現場スタッフからの声を積極的に吸い上げ、ニーズに合わせていくことが大切です。
特に業務効率の改善や働き方改革をERP導入の目的として掲げる場合、現場がどんなことに悩んでいるのか、どんな手順を抜かせれば業務が楽になるか、ヒアリングしておきましょう。
ERPのなかにはAIやRPAを使って自動化できる機能を持っているものも存在します。
うまく組み合わせれば期待以上の効果が表れるケースもあるため、注目しておきましょう。
まとめ:自社に合ったERP導入には比較・検討が大切!
ERPは数多く、導入目的や自社が抱えている課題に合わせて選定する必要があります。
各社のERPを比較・検討しながら、「自社に合ったERP」の導入を優先していくとよいでしょう。